シート防水の工法と注意点、基礎データのご紹介

シート防水

シート防水工事のシ-トには主に塩ビシートやゴムシートが用いられますが、技術的な理由で現在は塩ビシートが主流です。耐久性や長期的なコストパフォーマンスの高い防水方法ですが、難易度の高い工事となります。
各防水工事の特徴を理解することで、建物に最適な工法を選択でき、悪徳業者からの被害予防に繋がります。ご不明点はお気軽にお問い合わせください。

シート防水の施工実績(一部)

  • シート防水の施工例その2
  • シート防水の施工例その1
  • シート防水の施工例その3

塩ビシート防水

塩ビシートの特徴

ウレタン防水よりノーメンテナンスで済むのが、塩ビシート防水です。
長期的に防水層を持たせたい場合は、シート防水が最適です。
塩ビシートは、既存の防水がどのような種類であっても被せることが可能ですので、余計な撤去費用がかからず、コストカットもでき環境にも優しい防水工法です。

太陽光発電設置前の防水工事や、耐根性がありますので、屋上緑化もできます。 屋上にたくさんのプランターを置いてガーデニングをしたい方にも最適です。
もちろん、雨漏りにも対応できます。

耐久性が高く、総合的なコストパフォーマンスを考えれば非常にメリットの多い防水工法です。

塩ビシート防水の注意点

工事の難易度が高い上、ウレタンと比較すると主流の工法から外れているため技術者が少なく、防水専門業者でも出来る業者はあまりいません。

なお、塗装業者やリフォーム会社は、シート防水を取り扱ったことがないことが多く、シート防水の提案がほぼできませんのでご注意ください。過去にご相談いただいた内容に、シート防水かと思ったら、防草シートをただ貼っただけの悪徳工事がありました。*塗装業者でした。

シート防水を採用するなら、業者の施工実績を提出してもらいましょう。

ハウスメーカーにも最適な防水工法です

メンテンナンス不要の強い防水のため、 ヘーベルハウスさんや積水ハウスさんといったハウスメーカーの建物は、シート防水が施工されています。

少々特殊なシートを使用しており、非常に良いものですが防水価格も非常に高価ですので、 他の工法でなんとかならないかと考えられる方も多いです。

同じシート防水工事を直接業者に依頼すれば、30%以上のコストを抑えることも出来ますが、ハウスメーカーの建物は特殊ですから、経験のある業者に依頼する必要があります。

しかし、シート防水の技術者がそもそも少ない上、ハウスメーカーの経験者となると、 施工できる防水業者は非常に限られますので、業者選びには注意が必要です。

なお、当協会には、ハウスメーカー経験者の専門業者も加盟しています。
お気軽にご相談ください。

塩ビシート防水基礎データ

塩ビシート防水工事の基本データをご案内いたします。

寿命が長いのが特徴ですが、工事の難易度が高く、施工できる業者の少ない工事です。塩ビシートは防水性が高く、メンテナンス費用がかかりませんので魅力的な防水方法ですが、他の工法に比べ、費用が高価な傾向があります。

詳細はお問い合わせください。

手抜き注意度 ★★★★☆
価格相場 5000円~7000円/1㎡
平均寿命 15年程度(20年持つこともある)
*基本的にはノーメンテナンスでOK
保証 10年
工法 ・密着工法
・機械式固定法
※各メーカーにより脱気工法あり
適した建物 障害物の少ない建物
(学校、病院・ビル・ALC・RC造戸建・マンション)
不向きな建物 複雑な形状の建物
主なメーカー アーキヤマデ、田島ルーフィング、ロンシール工業、早川ゴムなど

塩ビシート防水の工法

密着工法

塩化ビニール樹脂で作られた防水シートを接着剤などで貼り付ける工法です。下地が平らでない場合には施工が難しい場合があります。

下地の撤去などが必要ないので、改修工事に適しています。

ある程度の強度を有することから軽歩行程度の用途に適応できます。

比較的短い工期で仕上がります。

密着工法での施工後に接着剤が剥がれることがあります。通気性がないので下地の影響を受ける工法です。

脱気工法

脱気工法は下地コンクリートに含有される水分の影響により、シート防水層にふくれやしわなどの発生が予想される場合に適用します。

主に下記のような場合に脱気工法が採用されます。

  • ・デッキプレート型枠コンクリート下地
  • ・断熱材打込み下地
  • ・改修工事におけるコンクリート保護層下地
  • ・寒冷地などで乾燥が不十分な下地

通気テープ又は通気シートのいずれを使用し、下地含有水分による湿気を脱気装置を通して大気中に放出させ、シート防水のふくれやしわなどの発生を防止します。

脱気装置には脱気筒が使用されるケースが多く、その他には脱気盤や立上り面に開口部を設け、外部に水蒸気を逃がす方法などがあります。

機械式固定法

シート防水の優れた工法として知られています。

入隅コーナー部、防水端末部にシート鋼板をドリルで固定して塩ビシートを接合する工法で、躯体にシートを接合しませんので、躯体の亀裂・振動や目地の挙動等の影響を受けることはほとんどありません。

下地の撤去が不要で、調整の必要もほとんどないため、改修工事に適しています。

溶着剤または熱風にて瞬時に接合するため、長期間安定した接合面を保ちます。

絶縁工法のため水蒸気が分散し、部分的な膨れが生じることもありません。

ゴムシート防水

単価が安く軽量で柔軟性があるため、昔は主流の一つでした。
ゴムは伸びるため、地震に強く日本の地域に適していました。

今は主流から外れており、取り扱ったことのある業者が希少で、塩ビシート以上に、より一層の実績を重視する必要があります。

廃れた理由は、接着していく接着工法しかないのですが、その接着剤が剥がれやすいことです。しかも、職人による質のバラツキが生じやすい工法です

また、塩ビシート同様に、複雑な形状の建物には向かないことも原因の一つです。

ゴムシート防水基礎データ

ゴムシート防水工事の基本データをご案内いたします。

費用が安く、柔軟性や耐候性に優れていますが、防水層が薄いため、比較的寿命は短くなります。

工法は密着工法だけで、複雑な箇所への施工が難しく、寿命も短いため、現在ではあまり用いられておりません。

詳細は是非お問い合わせくださいませ。

手抜き注意度 ★★★☆☆
価格相場 4000~5000円/1㎡
平均寿命 10年程度
保証 10年
工法 密着工法
主なメーカー 東洋ゴム工業、田島ルーフィング

ゴムシート防水の工法

密着工法

ゴムシート工法は密着工法のみの施工となります。

塩ビシート防水同様の特徴で、比較的工期が短く低価格ですが、複雑な箇所への施工は難しい場合があります。

また、密着工法での施工後に接着剤が剥がれることがあります。

かつての日本では主流の工法でしたが、現在では取り扱う業者が少なくなっています。