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【2024年版】これで完璧!屋上防水工事の基礎知識パーフェクトマニュアル

更新日:2024年4月23日 BY 福島 慎介

「そろそろ屋上防水をした方がいい」「定期的に屋上防水をしなければならない」そんな情報を耳にしたけど、「屋上防水って何?どれくらいの費用がかかるの?」と疑問に思った方もいるのではないでしょうか。

本記事では防水工事見積もり.comの防水アドバイザー福島が、屋上防水工事の基礎から価格を下げて工事を成功させるコツまで徹底解説します。

防水工事見積もり.comによる2018年ユーザー調査によると、屋上防水の見積もりを依頼した業者が防水工事業者以外だったという方が93.1%でした。防水工事業者に依頼しないと、工事費用は高額となる可能性があります。また雨漏りの再発などのトラブルが発生するケースもよくある話しです。

防水工事の見積もり先
<防水工事の見積もり先調査>

この記事さえ読めば屋上防水工事のことは完璧です!工事前に知っておきたい知識をまとめているので、悪徳業者に騙されないためにも参考にしていただきたいです。

もし屋上防水の優良業者をお探しの場合は、超がつく優良業者を数社無料で紹介させていただきますので、ご気軽にお問い合わせくださいませ。

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屋上防水
雨漏りしないように屋上に防水層を施す工事

屋上防水工事(陸屋根)とは、平らな屋根に防水層を施すことを指します。

防水層が建物を水の侵入を守る役割を果たしてくれています。

防水層は下記の例のように、下地の上に層状に様々な素材を重ねていくことで出来上がります。防水工法の種類により防水層が異なります。

FRP防水断面図
<防水層の例1.FRP防水断面図>
改質アスファルト防水の断面図
<防水層の例2.改質アスファルト防水の断面図>

通常の傾きがある屋根は、勾配によって自動で雨が流れてくれます。

対して平らな屋根は雨が流れにくく、排水機能が弱いです。

そのため防水層を構築することによって、平らな屋根でも雨水から建物を守れるようになります。

1-1. 劣化の症状が出たら屋上防水工事をしなければならない

防水層の劣化

防水層は一度作ったら完璧ではなく、年々劣化してしまいます。

屋上に下記のような劣化の症状がある建物は、早めに防水工事をする必要があります。

  • 雨漏り
  • 雑草が生えている
  • 繋ぎ目が割れている、破損している
  • コンクリートがひび割れている
  • 排水溝が機能していない

これらの症状は、雨水から建物を守る防水層が劣化しているサインです。一部でも劣化してしまったら、もうアウト。

放っておくと悪化してしまうため、早めにメンテナンスをしましょう。虫歯と同じで、削る以外手がないのと同じです。

早めにメンテナンスをすれば、一部の補修だけで安く工事できる可能性もありますよ。

1-2. 屋上防水工事はDIYできる?

中には屋上防水をDIYしたいと考えている方もいるかもしれません。

ベランダ防水であれば、ご自身でDIYされている方もいらっしゃいます。

でも屋上防水は専門業者に依頼することをおすすめします。

ベランダなどと違って、

  • 面積が広い
  • 雨水を直接受ける

などの理由があります。

屋上は雨水から建物を守る重要な役割があるので、専門業者に確実に対応してもらうのをおすすめします。

多くの場合、屋上の防水塗装が剥げたり、劣化してきたと感じたときに工事の依頼を検討すると思われます。

しかし、防水加工は人間の健康状態と同じで、見た目は特に変わりなくても一定期間を経た建物であれば、劣化は起こっていると考えましょう。

15年も経っていたら確実に劣化していますので、工事が必要な状況になってもおかしくありません。

経年で劣化を判断することを前提とした上で、工事が必要となる劣化症状を以下に解説します。

2-1. 色あせ

屋上に防水施工を行ったあと、経年によって防水塗装が色あせてくることがあります。

屋上部分は建物の中で雨や風の影響をもっとも受けやすく、紫外線が一番に当たる場所です。

屋上の防水塗装が劣化してくると、劣化に伴い塗装の色もあせてくるのです。

防水塗装が劣化すると、当然ながら防水効果がなくなり、水が入りやすくなります。

さらに、防水塗装の色あせを放置しておくと、苔が生えたり、汚れが溜まってしまうことによって、屋上部分そのものの劣化にもつながってしまうため注意が必要です。

防水塗装が色あせてきたと感じたら、速やかに工事を依頼しましょう。

屋上の防水塗装の耐久性は、使用している素材や塗料によって変わってきます。

短くて1年、長いもので20年程度といわれていますので、色あせに関わらず経年を感じたら早めに修理をすることが望ましいです。

2-2. ひび割れ

屋上の防水加工がひび割れている原因には複数のケースがあります。

ひとつは、「アスファルト防水のおさえコンクリートの劣化」です。

おさえコンクリートは、防水層を保護して劣化を抑制するために、防水層の上から打つコンクリートのことです。

おさえコンクリートの下に防水層があるので、防水効果に影響はありません。

次に挙げられる原因は、ウレタン防水のひび割れ症状です。

ウレタン防水のひび割れは、紫外線や雨水などの影響によって防水加工が劣化することによって発生します。

そのほか、施工時の乾燥不足によって起こることもあります。

また、シート防水加工が劣化によってひび割れを起こすケースもあります。

2-3. 剥がれ

FRP防水やウレタン防水などの施工が、雨風や紫外線によって劣化して剥がれてしまう症状です。

ほかには、シート防水加工が劣化することにより、シートが収縮して剥がれが生じることもあります。

落下物など外的要因によってシート防水が破損し、剥がれることもあります。

また、施工不良によって剥がれが生じるケースもまれにあります。

施工の段階で十分に乾燥させなかった場合や、下塗りを行わなかった場合、雨天で作業をした場合に、密着性が悪く防水加工が剥がれやすくなります。

施工後2〜3年で剥がれが生じてしまった場合は、施工不良の原因が考えられます。

これらの原因から塗装やシートの剥がれが生じると、箇所から水漏れが発生する恐れがありますので、早急な工事が必要です。

2-4. 膨れ

膨れは、ウレタン防水やシート防水などの施工で発生する症状です。

これらの防水加工が施された一部分に、空気が入ったような膨れが生じます。

膨れが生じる原因は、経年に合わせて防水層に少しずつ入り込んだ水分が、太陽の熱などによって蒸発して防水層の中で膨らむからです。

こうした膨れは、防水面積が広い部分で起きやすくなります。

膨れと呼ばれる現象は、まず長い期間少しずつ防水層に水分が浸透し、下地と防水面の間に入り込みます。

そして太陽光などの熱で内部の水分が蒸発し、湿気となり防水層の中で膨らむことが原因です。

膨れが発生しやすい箇所にも特徴があり、防水面積の広いところで起きやすい傾向です。

たとえば屋上や外壁、屋根などは膨れが発生しやすく、ベランダなど面積の狭い箇所は発生しにくい特徴があります。

屋上は防水面積が広いため、膨れが生じやすいです。

膨れが発生しただけであれば、すぐに水漏れが発生するということはないでしょう。

しかし膨れている箇所は耐久性が低くなるほか、伸縮が繰り返されると破損の原因になります。

防水層やシートが破損すると、雨漏りによるサビやカビが発生しやすくなるほか、下地の破損や劣化につながるため、早めの修復工事が必要です。

2-5. 水溜まり

屋上に水が溜まってしまう原因はいくつか考えられますが、排水部分に落ち葉や泥などが溜まっている場合は、それらを取り除いて水はけをよくすることで改善されます。

水はけのよい状態でも水溜りができてしまう場合は、施工時の設計や目測のミスによる可能性が高いと思われます。

水溜りが長期間続くと、防水シートやトップコート、防水層の劣化につながるため、できるだけ早い対処が必要です。

2-6. ドレン周りや笠木

ドレンとは、排水を行う箇所。いわゆる「排水口」です。

屋上の場合、屋上の一番水平なところに、格子状のカバーがついた雨水を排水する箇所をドレンと呼びます。

このドレンが劣化したり、サビが発生してしまうと、そこから水が入り込んでしまいます。

そのほか、ドレンやシートの端に草が生えてしまっている場合も、浸水の原因になる可能性があるので注意が必要です。

草の根が防水層まで届いてしまっていると、草を抜いたときに防水層に穴を空けることになってしまいます。

空いた穴は浸水の原因につながってしまうため、修復工事が必要になります。

防水工事の種類 耐用年数 工法価格(1㎡辺り)
ウレタン防水

通気緩衝工法
13~15年程度

(5~10年毎にメンテナンスが必要)
5,500~6,500円
ウレタン防水

密着工法
2~5年程度

(5~8年毎にメンテナンスが必要)
4,000~5,500円
塩ビシート防水

機械固定法
15年~20年程度

(15年以上メンテナンスフリー
5,500~7,500円
塩ビシート防水

密着工法
10年~15年程度

(10年以上メンテナンスフリー
4,000~5,000円
ゴムシート防水 10年~15年程度

(5~8年毎にメンテナンスが必要)
4,000~5,000円
改質アスファルト

シート防水
15年~20年程度

(5~8年毎にメンテナンスが必要)
5,000~7,000円
FRP防水 10年~15年程度

(6~7年毎にメンテナンスが必要)
5,000~7,000円

屋上防水工事(陸屋根)の単価は1㎡ 4000円〜7500円が相場です。

高いなって思いましたか?次の章で安くする方法をお伝えします。先に種類の把握をしてください。

屋上防水工事には4種類あり、どれを選ぶかによって少しずつ費用が変わってきます。

  • ウレタン防水(通気緩衝工法、密着工法)
  • シート防水(機械固定法、密着工法)
  • FRP防水
  • アスファルト防水

屋上防水の種類については、記事後半で詳しく紹介しています。

ウレタン防水の単価・費用について知りたい方は下記をご覧くださいませ。

ウレタン防水の適正単価と業者選びの注意点!【単価表公開】

屋上防水工事の費用を安くするコツは4つのポイントがあります。

  • 防水業者に相見積もりを取る
  • 他の防水工事と一緒に依頼する
  • すぐに工事しなければならない部分だけの見積もりをもらう
  • 屋上防水工事の時期を業者都合に合わせる

1つずつ解説していきます。

4-1. 相見積もりを取る

見積もり比較

屋上防水工事の費用を安くするために、必ず相見積もりを取りましょう。

信頼できる業者や知人であっても、必ず3社ほど相見積もりをとってください。

屋上防水工事の見積もりは素人には分かりにくく、それを利用した悪徳業者も多いです。

複数の業者から相見積もりを取ることで、悪徳業者に騙されたり損をしたりするリスクを格段に下げられます。

4-2. 他の工事と一緒に依頼する

屋上防水と一緒に、外壁塗装やベランダ防水などの工事も一緒に依頼すると、割引してもらいやすいです。

他にも工事が必要なところがないか、一度確認してみましょう。

4-3.すぐに工事しなければならない部分だけの見積もりをもらう

2とは真逆のテクニックです。

一度にまとめて工事をした方が、工事金額の総額は安くなります。

ただ「今回の工事では支出をできるだけ抑えたい」そんな風に思う方もいらっしゃいますよね。

今回の工事の支出を抑えたい場合は、まず「急いで工事しなければならない部分」の見積もりをもらってください。

最低限しなければならない場所を把握し、すぐしなくてもいい部分は次回の工事に回すのも手です。

屋上防水工事は、リスクを考えた上で、最大限安くするのが賢いやり方です。

全体をただ安くしようとするのはリスクを無視した行動になってしまいがちなので、絶対工事するべき場所をまずは的確に判断しましょう。

4-4. 屋上防水工事の時期を業者都合に合わせる

防水工事時期がいつでもいい場合は、業者側の都合に合わせると安くしてもらえることがあります。

特に防水工事の閑散期は2〜4月。この時期は費用の交渉もしやすいですよ。

防水工事時期がいつでもいい場合は、業者側の都合に合わせると安くしてもらえることがあります。

特に防水工事の閑散期は2〜4月。

この時期は工事費用の交渉もしやすいですよ。

では次に、実際の見積もりを見ていきましょう。

屋上防水工事を提案する業者の中には、実は知識がなく悪質な提案をする業者もあります。

あなたの見積もりが不正ではないか、チェックするポイントを紹介します。

ここでは一番代表的な、ウレタン防水通気緩衝工法の見積もりを紹介します。

5-1. ウレタン防水通気緩衝工法の正しい見積もり

<重要なチェックポイント>

  • 保証年数、定期点検の年数が記載してあるか?
  • メーカー名、工法名が記載してあるか?
  • 屋上防水に必須の材料名、下地処理、ドレン改修(排水溝)、伸縮目地の記載があるか?

5-2. 保証年数、定期点検の年数が記載されているか?

通常は保証年数や定期点検の年数も見積もりに記載されています。見積もりに書かれていない場合は、保証も点検もない可能性が高いです。

保証年数が記載されていれば、その期間は何か問題が起きても業者に見てもらえます。

建物を長持ちさせたい人は保証年数・定期点検の年数が書かれているか必ず確認しましょう。

5-3. 材料メーカー名、防水工法名が記載してあるか?

正しい見積もりには、材料メーカー名や防水工法名が記載されています。

記載されていない場合は不正な見積もりの可能性が高いので注意しましょう。

5-4. 屋上防水の必須項目が記載されているか?

屋上防水には削ることのできない、欠かせない項目があります。

正しい見積もりには下記のものが必ず書かれています。

  • 材料名
  • 下地処理
  • ドレン改修(排水溝)
  • 伸縮目地

これらは屋上防水工事で絶対削れない項目なので、見積もりに記載がない場合は注意が必要です。

必ず確認してみてください。

屋上防水工事は悪徳業者も多いので、見積もりをもらった場合はしっかりチェックしましょう。

屋上防水工事には大きく分けて4つの種類があります。

それぞれ特徴があるので、ご自身の状況に合った種類を選んでみてください。

  • 複雑な形状の屋上はウレタン防水
  • 耐久性重視ならFRP防水
  • ハウスメーカーや障害物がない屋上ならシート防水
  • 大型物件におすすめなアスファルト防水

【※注意※】雨漏りしている建物はウレタン防水密着工法NG

防水工事見積もり.comで2019年~2023年のされて5年間で採用された防水工事法の比率は以下のグラフの通りです。

屋上防水で採用された防水工法
屋上防水で採用された防水工法の割合

ウレタン通気緩衝工法とウレタン密着工法を合わせると、ウレタン防水が最も採用率が高くなります。しかし工法単位だと塩ビシート機械固定法が最も多く採用されています。塩ビシート機械固定法は耐用年数が15~20年程度あり、15年はメンテナンスフリーです。

ただし塩ビシート機械固定法は、施工の技術が高くないとできない防水工事です。防水工事見積もり.comは高い技術力を持った防水業者が加盟しているため、塩ビシート機械固定法を施工する割合は高なっています。

それではここからは各工法について紹していきます。

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6-1. 比較的安価な「ウレタン防水」

ウレタン通気緩衝工法完成
ウレタン通気緩衝工法完成

ウレタン防水は、屋上防水の中では、比較的安価にできる工事です。防水塗料を職人が塗って作業します。

騒音なども少なく、一般住宅や複雑な建物に向いています。

費用

・4,000~6,500円/㎡

耐用年数

5〜10年

※トップコートを5年おきに塗る必要があります。

工期

100㎡で1週間〜2週間(雨天含まず)

こんな場合におすすめ

  • 一般住宅の屋上
  • 凹凸や複雑な建物

6-2. 耐久性が強い「シート防水」

工場で作られた防水シートを貼る方法です。シートにはいくつか種類があり、どのシートを使うかによって、費用の変動があります。

一気にシートを貼って作業できるため、広い屋上にも向いています。ただ複雑な建物や凹凸がある床には向いていません。

「塩ビシート」を選べば15年程度メンテナンスをしなくても大丈夫。ウレタン防水よりも長持ちさせられます。

費用

・5,000~7,000円/㎡

耐用年数

15年

工期

100㎡で1週間〜2週間(雨天含まず)

こんな場合におすすめ

  • 広い屋上の防水工事
  • 長持ちさせたい人
  • メンテナンスフリーを選びたい(工法や業者の再選定が少ない)

6-3. 耐久性・防水性に優れた「FRP防水」

FRPは耐久性・防水性に優れた「繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics)」の略です。

新築では使われていますが、最近は屋上防水のメンテナンスではあまり使われていません。ベランダでは使われることもあります。

費用

・5,000~7,000円/㎡

耐用年数

10〜15年

工期

こんな場合におすすめ

  • 耐久性を重視している場合
  • 洗濯ものを干すなど、歩行前程のベランダに最適
  • 新築の建物は、FRP防水が採用される

6-4. 大型物件におすすめな「アスファルト防水」

大型物件の屋上防水におすすめの工法です。 耐久性も防水性も高いですが、重くて建物に負荷がかかるデメリットがあります。

メンテナンス時にアスファルトを重ねると建物に重さの影響があるので、撤去する必要があります。撤去費用がかかり、費用が高めになります。

アスファルトの上に重ねるなら、塩ビシートがおすすめです。

費用

・5,500~8,000円/㎡

耐用年数

15年~20年

5年〜8年おきにトップコートを塗り直す必要があります。

工期

こんな場合におすすめ

・大型物件の屋上防水

・あまり頻繁にメンテナンスできない物件

屋上防水工事の工法を選ぶポイントとして、「長期間で考えたコストパフォーマンス」が重要です。

最初の工事金額を安い工法を選んでも、25年の長期間で見ると反対に損をしてしまうことも。

特にすでに雨漏りしている建物では、工法や見積もり選びに失敗するとトータルでかかる費用が上がってしまいます。

7-1. よくある失敗のパターン:ウレタン防水密着工法

雨漏りしている建物にウレタン防水密着工法をした場合の費用です。

初工事 1ヶ月〜1年後 10年後 15年後 20年後 トータル
30万円 60万円(再工事) 0円 20万円 50万円(再工事) 160万円

1ヶ月後には雨漏りが発生し、再度工事が必要になってしまいます。保障期間だからと、工事会社に連絡をしても、残念ながら無駄になります。なぜなら、その工事会社には、雨漏りに対する技術がないためです。

やり直し工事を何度しても雨漏りが止まる事はありません。別の業者に再依頼という、最悪のケースに陥ります。

7-2. 実際の成功パターン:ウレタン防水通気緩衝工法、塩ビシート防水

最初の金額差を許容できるかどうかで、20年間でかかるコストが最大40万円違ってきます。

  初回 1ヶ月〜1年後 10年後 15年後 20年後 トータル
ウレタン通気緩衝工法 60万円 0円 20万円(トップコート) 0円 50万円(再工事) 120万円
塩ビシート防水 60万円 0円 0円 50万円(再工事) 0円 110万円

また工事の度に業者選定や立ち合いの時間もかかります。特に雨漏りしている建物では、心理的な負担も大きくなります。

1回の工事で、最低20時間の見積もり選定時間が発生します。

<1回の工事にかかる時間の目安>

  • 業者選定/連絡 3時間
  • 見積もり選び 6時間
  • 視察立ち合い 1時間 ×業者数
  • 見積もり説明 2時間 ×業者数
  • 検討時間 5時間程度
  • 工事中のチェック 1時間程度
  • 工事立ち合い 1時間

長期的に建物を維持したいと考えている人は、ぜひ25年のコストパフォーマンスを意識して工法や見積もりを選んでみてください。

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防水アドバイザー 福島慎介

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工事費が50%OFFになった実績多数あり

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結論から言うと、「どんな人にも絶対おすすめできる工法」はありません。状況や希望によって選ぶしかありません。例えば、悪徳工事に上げられがちな、ウレタン密着工法も、状況によっては、優秀な工法の1つです。

ただし「絶対に選んではいけない工法」も存在します。

8-1. 絶対ダメな工法:雨漏りしている建物に密着工法はNG

雨漏りしている建物は、絶対にウレタン防水密着工法を選んではいけません。

密着工法は防水層と下地を密着させるやり方で、雨水を吸い取る機能がありません。

そのため、屋上の防水層がすぐに膨れてしまいます。

膨れる=防水層が伸びて、劣化するスピード(防水層が割れ、そこから雨水が入る)が非常に早まります。

また、防水層の中の雨水がそのままだと、もう1つ大きなデメリットがあります。

雨水の湿気が屋上からは解放されないため、湿気が家の中に入ってきます。

「家の壁がかびる」「シロアリが来る」「壁が湿気る」など、想像もしたくないような事の原因となります。

★ポイント

雨漏りしている場合は、ウレタン防水通気緩衝工法がおすすめ。

雨水を逃がす脱気筒(通気層などもあり)を持つため、上記のデメリットを全て回避します。

一度でも雨漏りした建物にもっとも効果的です。

この章で紹介する「最終裏技」は適切な工法を理解している方のみ有効に使っていただけます。

理解せずに使うと反対に損をしてしまうこともあるので、注意してください。

  • 長持ちしなくていいなら、保証をなしにする
  • 構築する防水層を減らす
  • 火災保険で補償が出る場合も
  • モニターとして業者に協力する

9-1. 長持ちしなくていいなら、保証をなしにしする

保証をなしにすると、値段を抑えてくれる可能性が高いです。

通常の防水工事には5年や10年などの保証がサービスで含まれています。

建物を長持ちさせたい人は保証を付けた方が良いですが、売却前程などの場合は、保証をなしにするのも1つの手です。

9-2. 長持ちしなくていいなら、ウレタン防水の防水層を減らす

工事を簡略化することで、値段を抑えられる可能性があります。

ウレタン防水の場合、通常は3回塗りですがこれを2回にすることもできます。

  • 2回塗り:ウレタン塗り1回、トップコート仕上げの合計2層
  • 3回塗り:ウレタン塗り2回、トップコート1回塗りの合計3層

ただし3層の防水層に比べ、塗膜の厚さが少ないため耐久年数が5年ほどに落ちます。

どうしても手持ちがないため、とりあえず持たせたいなど、耐用年数が短くてもいい人には、こういった交渉もできます。

必ず、信頼できる業者に交渉してください。悪徳業者のカモにされます。保障がつかない場合もあります。

9-3. モニターとして業者に協力する

名前の公開や工事後の見学に協力できる場合は、モニター価格として割り引いてもらえる可能性もあります。

モニター例

  • 業者のホームページに名前を載せる
  • 工事後に他のお客様が見学に来る

もしもモニターとして協力できそうであれば、業者に提案してみてもいいでしょう。

9-4. 時期を選んで工事を依頼する

防水工事業者の仕事が混み合っている時期だと、繁忙期ということで費用が高くなる可能性があります。閑散期であれば費用の交渉をしやすいので、混んでいない時期を狙って連絡してみましょう。

業者に時期を任せてしまうのもひとつの方法です。

9-5. 雨漏りや水漏れが発生する前に工事を依頼する

雨漏りや水漏れをしていない状態であれば、予防やメンテナンスといった形の対応で費用を抑えられる可能性があります。

大きな工事が必要になる前に対応してもらうことも、費用を抑える方法として有効です。

さらに閑散期に依頼することでより費用を下げられる可能性がありますので、合わせて相談してみましょう。

これから屋上防水工事の依頼する方向けに、工事の依頼の仕方をご紹介します。依頼の仕方によって工事の成功確率が変わってきてしまいます。

ここではリスクが上がる依頼と、反対にリスクを下げて成功の確率を高める依頼の仕方を解説します。

ステップ1. 防水専門業者かどうかを見極める

防水工事の専門家
防水工事は防水工事専門の業者に依頼しよう

防水工事の専門業者に依頼しなかったらリスク70%アップ!

まずは依頼しようとしている会社が防水工事の専門業者か確かめます。

確かめるおすすめの方法は、ホームページの会社概要をチェックすること。

会社概要の一番上に「防水工事」と記載があれば専門業者の確率が高いです。

会社概要に「防水工事」と記載があれば、屋上防水工事の実績がある会社かどうかも確認してみてください。ベランダの実績しかない業者は危険です。

屋上防水工事はベランダなどの防水工事よりも難しいです。面積が広く、雨が直接触れる場所のため難しくなっています。

より専門的な技術が必要となってきます。

実績に屋上防水があるかどうか確認してみてください。

ステップ2:対応可能地域かどうかを確認

防水工事の専門業者と確認できたら、工事の対応地域かどうか確認しましょう。

対応地域もホームページに書いてあることが多いです。

ステップ3:電話をしてみる

電話が繋がらなかったらリスク30%アップ!

対応地域を確認できたら、電話をかけてみましょう。電話がきちんと繋がれば優良な防水業者の証拠です。

事務員さんがいたり、お客様対応がしっかりしていたり、いざというときも頼れる会社と分かります。

また電話が繋がらなくても1時間以内に折り返しがあればOKです。

ステップ4:視察にきてもらう

無断で時間に遅れたり、早すぎたらリスク30%アップ!

視察に来てもらう場合は、時間通りに来てもらえたか確認しておきましょう。遅れる場合も優良業者の場合は事前に連絡をしてくれます。

 

お客様ご自身も、時間に遅れないように気をつけましょう。優良な業者なほど多忙です。

せっかくいい業者を見つけても、時間に遅れたりすっぽかしてしまったりすると、業者から辞退される可能性もあります。

複数の業者に視察を依頼するときは、各社に同じ情報を伝えるように心がけましょう。

伝える情報が業者によって変わってしまうと、業者からの提案の内容が変わり、比較しにくくなってしまいます。

要望をメモに書いて業者に渡すと、同じ情報を伝えやすくなりおすすめです。

ステップ5:見積もりをチェック&比較

見積もり比較

見積もりに必須項目が記載されていないと、リスク70%アップ!

視察を終えて見積もりが届いたら、見積もりチェックをしましょう。

下記ポイントを必ず確認するようにしてください。

  • 保証年数、定期点検の年数が記載してあるか?
  • メーカー名、工法名が記載してあるか?
  • 屋上防水に必須の材料名、下地処理、ドレン改修(排水溝)、伸縮目地の記載があるか?

また見積もりの内容がよく分からない人は、専門業者に相談してみるのも手です。

当サイト「防水工事見積もり.com」でも無料相談を実施しております。

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ステップ6:業者を決めて工事

見積もりの内容を理解し納得できたら、業者を決めて工事に進みましょう。

業者への依頼の仕方を間違えると、工事を失敗するリスクが高くなってしまうので、くれぐれも気をつけてください。

当日の対応の仕方

  • 挨拶しっかりする/横暴な態度をしない
  • サービス工事として、色々頼みすぎない
  • 缶コーヒーなどの差し入れし、今何の工程をしているか聞いてみる

これから屋上防水工事を依頼する方は、ぜひこのやり方に沿って依頼してみてください。

成功確率がグッと上がりますよ。

屋上防水工事は修繕費か資本的支出で計上することになります。ただこの2つは計上のタイミングが異なるので、修繕費にできるかどうかがポイントになります。

  • 修繕費:その年に全額必要経費として計上できる
  • 資本的支出:耐用年数によって減価償却

11-1. 屋上防水工事が修繕費になるケース

屋上防水工事が修繕費になるのは、現状の維持管理や修理のための工事です。

  • 雨漏りしており、それの補修での工事
  • 原状回復になる工事

ポイントとしては、建物の耐用年数が当初より長くなったり、価値が増加したりしたら、修繕費には当てはまりません。

11-2. 判断が難しい場合

修繕費か資本的支出かの判断が難しい場合、「60万円未満または取得価格の10%未満なら修繕費にできる」という判断の仕方も認められています。

参考:大規模修繕費(外壁、屋上防水)は、修繕費と資本的支出のどちらになる?|不動産のQ&A

当サイトは、一括見積もりサイトですので、もちろんオススメ致します。

一括見積りサイトに依頼すれば、手間なく複数の業者の見積りを取ることができ、便利です。

見積もりを比較することで、適切な工法が分かり納得感して工事を進められます。

また、お断り代行や、見積もり解説なども行っており、スムーズに工事をしたい方は、ご利用ください。

◆ポイント/当サイトの場合

『価格のみ』で業者を選びたい方には、当サイトのご利用はオススメできません。

専門業者を集めており、数少ない防水業者も大切にしたいと思っています。

過度な値切りを希望する方には、受付の段階で、お断りする事もございます。

他にも一括見積もりサイトはございます。そちらをご利用ください。

この記事を読んで「結局、最初は何からしたらいいの?」と思った方もいるかもしれません。

まずは1社でいいので業者を選び、視察をしてもらい見積もりをもらいましょう。

当サイト防水工事見積もり.comでは厳選した優良業者の紹介も無料でしています。

安くて質のいい業者を知りたい方は、お気軽にご連絡ください。

>> 【無料】防水工事の優良業者をご紹介

本記事では屋上防水工事を依頼する前に知っておくべき知識をまとめました。

  • 防水層に劣化の症状が出たら、防水工事をすべき
  • 自分の状況や希望に合った工法を選ぶ
  • 相見積もりを取り、見積もり内容に納得してから依頼する

これらのことをしっかり理解して、防水工事のリスクを下げましょう。

本記事の注意点や依頼の仕方をしっかり守れば、あなたの防水工事の成功率が格段に上がります。

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カテゴリー :屋上防水/防水工事の基礎知識/防水工事全般  タグ:屋上防水 工法 相場 種類 費用・価格 陸屋根 

福島 慎介

神奈川県出身 一般社団法人 防水工事推進協会 代表理事 防水アドバイザーとして10,000枚以上の見積りや防水工事を診断 お客様の立場・視点から分かりやすくお伝えします。

防災工事推進協会 代表理事 紹介ページへ