塩ビシート防水工事の立ち上がりの仕上りについて
更新日:2024年7月30日 BY 福島 慎介
塩ビシートの立ち上がり部分の仕上がりに浮きがあるという方の質問について、防水工事見積もり.comの防水工事アドバイザーが回答します。
この記事の監修者
■福島 慎介
神奈川県出身 一般社団法人 防水工事推進協会 代表理事 防水アドバイザーとして12,000枚以上の見積りや防水工事を診断 お客様の立場・視点から分かりやすくお伝えします。
塩ビシート防水工事の立ち上がりの仕上りついての質問と回答
【質問】
10cmほどの立ち上がりに一部塩ビシートが密着しておらず、
1cmほど浮いている部分が、複数あります。正常ですか?
■防水工事施工の基礎データ
既存の防水層 | 塩ビシート |
---|---|
今回の防水工事 | 塩ビシート機械固定法 |
【回答】
結論から申しますと、ご指摘いただいた現象は、品質・耐久性に問題はございません。
問題ない理由として、新規塩ビシートの浮きは、既存の塩ビシートをフォローしたに発生しているものです。
塩ビシート機械固定工法は、既存の塩ビシート防水の上に新しい塩ビシートを1枚増し張りします。
既存の塩ビシート防水は、経年劣化や夏冬の気温差が原因で塩ビシートにシワが入ってしまうケースがあります。
そのため、既存の塩ビシートの上に新規塩ビシートを張る際は、既存の状態によって張り方を変えていきます。
今回の防水層には、既存の塩ビシートにワ寄りした箇所が複数ございました。
追従性を持たせるようあえて、少し(1㎝)ほど、シートにゆとりをもたせております。
追従性がある事で、地震などの揺れや夏冬の気温差での破断を防ぐためです。
【まとめ】
新規シート防水に浮きがあるのは、少したわみを持たせることで、既存シートをフォローし、地震の揺れや高低気温にも影響が受けにくくなる状態を作っているためです。