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ウレタン防水のトップコートとは?単価と塗り替えタイミングも解説!

更新日:2024年4月10日 BY 福島 慎介

ウレタン防水のトップコートとは

ウレタン防水を長持ちさせるためにはトップコートが必須です!トップコートにより紫外線や外部の刺激からウレタン塗膜層を守り、雨漏りを防止することができます。

しかし重要なのはウレタン防水のトップコートを塗り直すタイミングと、塗り替えをすべきサインを知ることです。5~8年を目安にトップコートの塗り替えを行いますが、早めにトップコートの塗り直しが必要なときもありますし、トップコートの種類によっては塗り直しのタイミングが10年というものもあります。

本記事ではウレタン防水におけるトップコートの種類、塗り直しタイミング、単価までを、防水工事見積もり.comの防水工事アドバイザーが解説します。

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トップコートを塗る作業トップコートの塗り作業

ウレタン防水のトップコートは、ウレタン防水層を紫外線や摩耗から保護するために、ウレタン防水工事の仕上げとして防水層の表面に塗る塗料です。

ウレタン防水は太陽の紫外線に弱いため、紫外線から防水層を守るトップコートは必須です。

トップコートには防水効果はありません。

ウレタン塗膜防水を長く持たせるためにはトップコートは大変重要な役割を果たします。

トップコートが剥げている症状
<トップコートが剥げている>

ウレタン防水にトップコートが塗られなかったとしたら、紫外線によりウレタン層にヒビや亀裂が入りやすくなり、結果雨水が侵入しやすくなります。

ウレタン防水層を長持ちさせるためにも、トップコートを塗ることが必須です。

ウレタン防水の防水層について詳しく知りたい方は「ウレタン防水とは?」の記事をご覧くださいませ。

【防水専門家が解説】ウレタン防水をやる前に必ず知っておくべき基礎知識!

ウレタン防水 トップコートの耐用年数は基本的に5年~8年です。5年~8年くらいのタイミングで、表面が剥げてきます。

しかしトップコートの種類によっては最大12年まで持つものもあります。

ウレタン防水 通気緩衝工法の耐用年数が13年~15年くらいのため、ウレタン防水の工事を実施した後は、2回ほどはトップコートを塗り直すことを推奨しています。

個人的なおススメとしては、10年後の保証が切れるタイミングで、トップコート塗り直しをしてもらうことです。

塗りなおしを怠ると、ウレタン防水層の表面にヒビや亀裂が入りやすくなるので、13年~15年より早い時期に、本格的なウレタン防水工事をやりなおす事になってしまうかもしれません。

10年くらいのタイミングでトップコートの塗り直しをすることで、防水層を守ることが出来ます。

ウレタン防水トップコートの施工前、施工後
<ウレタン防水トップコート 施工前・施工後>

ウレタン防水のトップコートは主に下記4つの種類があります。

  • アクリル系トップコート
  • シリコン系トップコート
  • フッ素系トップコート
  • 遮熱系トップコート

トップコート種類別の耐用年数・単価・特徴は以下の通りです。

トップコート種類 耐用年数 平米単価 UVカット 特徴
アクリル 5年~8年 500円~700円 費用が安い
シリコン 8年~10年 800円~1000円 耐熱性・耐寒性がある
フッ素 10年~12年 1200円~1500円 カビや藻が発生しにくい

最も長持ちする
遮熱系 8年~10年 1000円~1200円 表面温度と室内温度を抑えられる

トップコートは防水工事のやり方により選び方が変わってきます。

各トップコートを1つずつ解説していきます。

【標準】アクリル系トップコート

耐用年数:5~8年

アクリルウレタン系のトップコートとは、樹脂が主成分の塗料です。

材料メーカーから標準で付いてくるトップコートです。

費用を抑えて施工をしたいときは、アクリル系トップコートが適しています。

【オプション】シリコン系トップコート

耐用年数:8~10年

シリコン樹脂を主成分とするトップコート材料です。

シリコンは柔軟性があり、耐候性が高い特徴があります。

紫外線や気候変動に対しても強い安定性を持っています。

シリコン特有の柔軟性が工事後の伸縮性を向上させ、建物の動きに対応します。

費用もそれほど高くなく、耐久性をえられるためコスパの良い塗料です。

【オプション】フッ素系トップコート

耐用年数:10年~12年

フッ素樹脂は、テフロン(PTFE)などの商標で知られる、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の一種です。

フッ素樹脂は、紫外線や熱に強い耐候性を持っています。その上、劣化が少ないので一番長持ちするトップコートです。

更に、汚れに強く、湿気を通しやすいため、カビや藻が発生しにくいという特徴もあります。

アクリルやシリコンに比べ単価が高いです。

但し、確実に10年以上メンテナンスをしたくなく、防水層を痛めたくない場合は、選ぶと間違いありません。

フッ素系トップコートは、汚れをはじき紫外線にも強いため、アクリル系、シリコン系よりも性能面に優れているのが大きな特徴で、耐用年数も長くなります。

気になる点としてはコストが高いため需要は限定的です。

耐用年数は10年程あるため、メンテナンスの間隔をあけたい場合におすすめです。

【オプション】遮熱系トップコート

遮熱トップコートで冷房効率をアップ
<遮熱トップコートで冷房効率をアップ>

耐久年数:8~10年

遮熱トップコートは、主成分にウレタン樹脂を使用し、高い耐候性と柔軟性を兼ね備えています。

遮熱効果をもたらす特殊な添加剤を含み、太陽光を反射し、建物内部の温度上昇を抑えます。

平均表面温度が10度くらい下がると言われており、室内温度も1~2度くらい抑えられるようです。

これにより冷房負荷を軽減し、エネルギー効率を向上させます。

また、UV耐性があり、太陽の紫外線による劣化スピード軽減に貢献し、10年ほどの耐久年数があります。

遮熱トップコートは熱環境への対策と防水性の向上を両立させる塗料です。

フッ素トップコートと組み合わせて二重塗りすることも可能です。

ウレタン防水にトップコートが必要な理由は、ウレタン防水層を紫外線や熱から守ることです。

ウレタンのトップコートの膜厚は、0.2mmほどしかないため、数年経過すると薄くなり剥がれやすくなります。

ウレタンの防水層にトップコートを塗ることで、防水層の劣化の3つの原因から保護することができます。

  • 紫外線による劣化を保護
  • 気象条件による防水層のダメージ軽減
  • 耐摩耗性(たいまもうせい)からの保護

3つの詳細を解説します。

紫外線による防水層の劣化を保護する

トップコートが紫外線から防水層を守っているイメージイラスト
<トップコートが紫外線から防水層を守っている>

紫外線は目には見えませんが、短波長の電磁波であり、当たり続けると生物・物質問わず傷つけていくことになります。
トップコートは紫外線をカットする効果があり、紫外線による防水層の劣化を防ぐことができます。

気象条件による影響によるダメージ軽減

トップコートが風、雨、紫外線から防水層を守っているイメージイラスト
<トップコートが風、雨、紫外線から防水層を守っている>

屋上は、毎日、雨、暑さ、寒さ、雪、風など温度変化などにさらされているため、こうした過酷な気象条件によって防水層の劣化を促進します。

 ウレタントップコートは耐候性があり、気象条件に強い特性を持っています

塗り直すことで、これらの外部要因からの保護が強化され、より防水層が長持ちします。

ウレタントップコートの下に防水層がありますので、ウレタントップコートが防水層を守っていると言っても過言でありません。

トップコートが剥がれてしまうと、大事な防水層が、雨や日光によるダメージを受けやすくなります。

耐摩耗性(たいまもうせい)からの保護

屋上は、歩行や保守作業などの物理的な損傷を受け、摩擦の影響で防水層のトップコートが剥がれてしまうことがあります。ウレタントップコートの塗り直しにより、耐摩耗性が向上し、屋上の表面を保護します。

補足情報 防水面の機能性を高める

チップ入りトップコートの仕上げと普通のトップコートの比較
<チップ入りのトップコート仕上げ>

ウレタン塗膜は表面がツルツルしています。

そのため、トップコートに小さいチップ(砂や粒子)を混ぜて塗ることで、滑り止めの役割を得ることもできます。
ベランダ・共有廊下、階段など人が通行する場所で、ウレタン防水をするのであれば、チップ入りのトップコートを検討しても良いかもしれません。

ウレタン防水におけるトップコートの塗り替えタイミング表
<トップコートの種類によって耐久年数が違う>

ウレタン防水 標準のアクリルトップコートは、5年~8年の頻度で塗り替えを行う必要があります。

シリコンや、フッ素樹脂系のトップコートは、耐用年数が10年近くあります。フッ素樹脂系は最も長持ちし、最大12年です。

ウレタン防水のトップコートを塗り替えるタイミングは、耐用年数で判断するだけでなく、劣化症状を点検で確認することが大切です。

では次に、劣化症状が出たときと、耐用年数が来たときの両方を解説します。

トップコートの劣化症状が出たとき

ウレタン防水トップコートのひび割れ
<トップコートの劣化状況>

トップコートの劣化症状は、トップコートに粉状のものが付着するチョーキング、ひび割れ、剥がれなどが起こります。

しかし実際は少し剥がれただけですぐに塗り替えが必要なわけではありません。
また、標準のアクリルトップコートは、耐用年数が5年~8年くらいはありますが、気象環境や地震など要因により劣化が基準よりも早いときがあるので、定期的な点検は必ず行うようにしましょう。

トップコートの耐用年数が来たとき

トップコートに劣化症状が見られない場合でも、対応年数が来たときには塗り替えを行いましょう。

点検で気づかない劣化が潜んでいる可能性があります。

<点検の目安>

前回の防水工事から10年以上経過した際は、防水専門業者に定期点検をしてもらうことをオススメします。

トップコートを塗り直しをしなくても大丈夫という方もいますがそんなことはありません。

トップコートを放置すると、雨漏りする可能性もありますし、本来10年以上は確実に持つウレタン防水の耐用年数が短くなってしまいます。
ウレタン防水後、10年に一度くらいの定期的にトップコートの塗り直しは必須です。

防水層の状態やメンテナンス頻度・年数によって変わりますが、防水工事をしてから10年後のおよその費用を記載します。

トップコートの種類単価/1㎡
アクリルトップコート1500円くらい
シリコントップコート2000円くらい
フッ素トップコート2500円くらい
遮熱トップコート2500円くらい

それ以外に、職人代、会社の諸経費がかかります。

面積にもよりますが、100㎡以下であれば 職人1人で数時間で終ります。

100㎡~500㎡くらいで職人2人 1~2日くらいで終ります。

トップコート塗り替えの施工例

トップコート塗り替えの実際の施工例をいくつかご紹介します。

アクリルトップコート施工例

アクリルトップコート施工前
<施工前>
アクリルトップコート施工後
<施工後>
工法 屋上:ウレタン防水(補強シート入) 平米 屋上75㎡
金額 270万 10年保証 工期 22日間(塗装工事込み)

フッ素トップコート施工例

フッ素トップコート施工前
<施工前>
フッ素トップコート施工後
<施工後>
工法屋上・バルコニー防水工事
ウレタン防水通気緩衝工法(フッ素仕上げ)
平米160㎡
金額150万円 10年保証工期18日(雨が続いたため)

遮熱トップコート施工例

遮熱トップコート施工前
<施工前>
遮熱トップコート施工後
<施工後>
工法ウレタン通気緩衝工法(屋上)
※遮熱トップコート入り
ウレタン密着工法(庇・架台*ガラスクロス入り
平米91㎡
金額80万 10年保証工期8日

ウレタン防水のトップコートについて、記事以外のことで、お客様から聞かれるFAQを掲載します。

A.一時的には止められるかもしれませんが、また雨漏りは再開されてしまいます。

トップコートは防水材ではなく、仕上げ材の1つです。

雨漏りした場合は、根本的に防水工事をやり直しをオススメします。

A:結論から言いますと、回数を増やしたからと言って耐久性は長くなりません。

材料メーカーから指定された回数・用量を守ることが大事です。

病気の薬と一緒で、一回に服用する量を増やしたからといって治りが早くなることはありません。

医師から指定された量・回数を守ることが大事なのと一緒です。

A: 小さな発泡(ピンホール)と呼ばれるものだと考えられます。

乾燥しない状態でトップコートを塗布してしまうと、中の反応ガスの抜け道がない状態になります。

そうなると、ガスが抜けきらず、気泡のような小さな穴が開いてしまうことがあります。

特にそのままにしておいても雨漏りにはなりません。

但し、汚い仕上がりになっているので、工事をした業者に相談し、回避方法を聞いてみてください。

基本的な回避方法は以下です。

  • 気泡(ピンホール個所)大きくカットする
  • カットした箇所に下地調整材・プライマー(接着材)をもう一度塗布し最後にトップコートを塗布する

A: あくまでも目安ですので、塗らないからといってすぐ雨漏りするわけではありません。

その家の地域によって、日照時間も違いますし、気温も雨の降る量も違います。

前回の防水工事から10年経過すれば、経年劣化は始まっているはずですので、いつ雨漏りしてもおかしくありません。

またトップコート塗り直ししていれば雨漏りは絶対に防げるかといえば、それも違うかもしれません。

大事なことは、建物の所有者は定期的な点検を行い、ウレタントップコートの状態を確認することが重要です。

防水業者の判断も仰ぎながら、必要に応じて定期的なメンテナンスや塗り直しを行うことで、長寿命かつ効果的な防水効果を確保できます。

A: ウレタントップコートの施工は専門的な知識が必要であり、一般のDIYプロジェクトとは異なります。

市販の材料もディスカウントショップやネットで販売していますが、プロの業者が扱う材料よりも質が悪いです。

できれば、プロの防水業者に依頼したほうが失敗は少ないです。

A: 施工前に適切な下地処理が必要です。

なるべく表面についた埃やゴミを高圧洗浄で綺麗にしてから、トップコートを塗ると綺麗に仕上がります。

あとは塗りムラがないように均一に塗ることです。

そのため、技術のある防水職人に施工してもらってください。

ウレタン防水トップコートについて、ご説明してきましたが、防水工事をしてから10年以上経過しているのであれば、点検が必須になります。

また、トップコートの種類によっても耐久年数が変わってきますので、お建物や、ライフスタイルに合ったトップコート選びが大切です。

お近くの優良業者さんの無料点検サービスをしておりますので、お気軽にお問合せください。

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カテゴリー :ウレタン防水  タグ:ウレタン防水 トップコート 

福島 慎介

神奈川県出身 一般社団法人 防水工事推進協会 代表理事 防水アドバイザーとして10,000枚以上の見積りや防水工事を診断 お客様の立場・視点から分かりやすくお伝えします。

防災工事推進協会 代表理事 紹介ページへ