【2025年版】ウレタン防水の5つの種類と工程を紹介!(施工手順の写真付き)|防水工事の専門家が徹底解説!

更新日:2025年8月19日 BY 福島 慎介
ウレタン防水の5つの工法と工程 施工手順

ウレタン防水は主に5つの工法があり(2025年4月記事更新)、工法ごとに工程(施工手順)、工期、単価が異なります。

ウレタン防水の種類は、密着工法、通気緩衝工法(絶縁工法)、メッシュ工法の3種類と認識しがちです。

しかし、2025年現在ではメッシュ工法は立ち上がり部分など限定的に使われるようになっています。

本記事では、ウレタン密着工法とウレタン通気緩衝工法(絶縁工法)、ウレタンメッシュ工法、そして新しいウレタン防水工法であるオルタックバリボード工法と、ウレタン高強度工法の工程も含め、計5種類の工法の工程・施工手順を紹介します。

防水工事アドバイザーである福島が、ウレタン防水の工法ごとの違いと特徴、施工手順を工程写真とともに紹介していくので、イメージがつかめるはずです。

この記事の監修者
福島 慎介
福島 慎介

神奈川県出身 一般社団法人 防水工事推進協会 代表理事 防水アドバイザーとして12,000枚以上の見積りや防水工事を診断 お客様の立場・視点から分かりやすくお伝えします。

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ウレタン防水の5つの工法
<ウレタン防水の5つの工法>

ウレタン防水には主に5つの工法があり、工法別の特徴・日数・費用目安は以下の通りです。

耐用年数工期日数費用雨漏り有効度
ウレタン密着工法10年程度5日~8日80万円~120万円★☆☆☆☆
高強度ウレタン工法10年~12年5日~8日80万円~120万円★★★☆☆
ウレタン通気緩衝工法(絶縁工法)13~15年7日~12日120万円~180万円★★★★★
ウレタンメッシュ工法10年程度6~11日80~120万円★☆☆☆☆
ウレタンバリボード工法15~18年7日~12日150万円~200万円★★★★★

工法ごとに特徴がありますが、「下地の上にウレタン塗膜を塗る工法」「下地とウレタン塗膜の間にシートを入れる工法」の2つに分類できます。

シートを入れることにより、防水効果や耐用年数が異なり、作業工程と材料が増えることで金額も上昇します。

実際のウレタン塗膜防水は、以下の一覧表のように工法は多岐にわたります。しかし、現場で採用されている工法は絞られています。

ウレタン工法 特徴
密着工法 ・複雑な形状や凹凸が多い場所にも施工可能
・コストを抑える
通気緩衝工法 ・雨漏りに強い工法
・下地に含まれる水分を逃がす
メッシュ工法 ・ウレタンを切れにくくする
・通気緩衝工法の立ち上り部分に採用
高強度ウレタン防水 ・耐久性が高い
・通気緩衝工法の立ち上り部分に採用、工期を短縮
オルタックバリボード工法 ・下地処理を簡略化でき工期の短縮・コスト削減
・アスファルトパネルなので耐久性が高い
機械固定法 ・絶縁シートで下地に含まれる水分を外に逃がす
・既存防水を撤去せず施工可能
超速硬化型スプレーウレタン防水 ・凹凸など複雑な形状に施工できる
・硬化が早く工期を短縮
複合防水 ・異なる防水と組み合わせて施工
・複雑な形状でも簡単に施工
断熱工法 ・断熱材で蓄熱を防ぎ、放熱を減少させる
・建物内部の結露を抑える
環境対応型ウレタン防水 ・配合ミスや攪拌不足の硬化不良が無い
・特定化学物質無配合なので環境に配慮

上記に加え、屋上駐車場などでFRP防水と複合で使用することも、日本建築学会で推奨されており、現在の防水工事においてウレタン防水は欠かすことはできません。

参照:建築工事標準仕様書・同解説 JASS8 防水工事

今回の記事では、数あるウレタン防水の中から、密着工法、通気緩衝工法、高強度ウレタン防水、オルタックバリボード工法、メッシュ工法の5つの工法が、2024年11月現在で主流の工法となっているため、次のセクションから主な5つの工法の工程を解説します。

下地の上にウレタン塗膜を塗る工法

下地の上にウレタン塗膜を塗る
<下地の上にウレタン塗膜を塗る>

下地の上にウレタン塗膜を塗る工法は以下の2つです。

  • ウレタン密着工法
  • 高強度ウレタン工法

下地の上にプライマー(接着材)を塗り、その上からウレタン塗膜を重ねて塗っていきます。

この工法は費用が安いことがメリットにありますが、既に雨漏りをしている場合、下地に含まれている水分を外に逃がすことができないため、雨漏りしている場合はこれらの工法を施工すべきではありません。

下地とウレタン塗膜の間にシートを入れる工法

下地とウレタン塗膜の間にシートを入れる工法
<下地とウレタン塗膜の間にシートを入れる工法>

下地とウレタン塗膜の間にシートを入れる工法で、代表的な工法はウレタン防水通気緩衝工法(絶縁工法)です。別名として、ウレタン絶縁工法とかX-1工法とも呼びます。

  • ウレタン通気緩衝工法(絶縁工法)
  • ウレタンメッシュ工法
  • オルタックバリボード工法

他にウレタンメッシュ工法もメッシュシートを貼り、ウレタン塗膜を塗る工法ではありますが、ウレタンメッシュ工法は雨漏りをしてしまうため、近年、採用されることがほとんどなくなっています。

トップコートの仕上げは全ての工法に共通

トップコートを塗る
<トップコートを塗る>

ウレタン防水はどの工法を選択しても、仕上げにトップコートを塗ります。トップコート自体に防水効果はありませんが、ウレタン塗膜防水層を外部刺激から保護する役割を持っています。

強風による落下物や紫外線はウレタン塗膜防水層を劣化させる原因になるため、トップコートで保護をします。ウレタン防水のメンテナンスはトップコートの塗直しがメインとなる作業です。

ウレタン密着工法
<ウレタン密着工法の施工>

ウレタン密着工法の施工手順と基礎データは以下の通りです。

  1. 下地にプライマーを塗る
  2. ウレタン塗膜を塗る
  3. トップコートで仕上げる
耐用年数工期日数費用雨漏り有効度
10年程度5日~8日80万円~120万円★☆☆☆☆

工程1:下地にプライマーを塗る

下地と防水層を接着させるためのプライマーを塗ります。

ウレタン密着工法 工程1:プライマーを塗る
<プライマーを塗る>

工程2:ウレタン塗膜を塗る

ウレタン塗膜を2層、均一に塗ります。

厚ミリが均一になっていなと防水層の膨れや破れの原因の一つになります。

ウレタン密着工法 工程2:ウレタン塗膜を塗る
<ウレタン塗膜を塗る>

工程3:トップコートで仕上げる

トップコートは紫外線からウレタン塗膜を守ってくれます。標準のアクリルトップコートの他に、耐熱性のあるシリコン、最も長持ちするフッ素、遮熱性の高い遮熱トップコートがあります。

ウレタン密着工法 工程3:トップコートを塗る
<トップコートを塗る>
高強度ウレタン防水工法
<高強度ウレタン防水工法の施工>

高強度ウレタンの施工手順と基礎データは以下の通りです。

  1. 下地にプライマーを塗る
  2. 高強度ウレタン塗膜を塗る
  3. トップコートで仕上げる
耐用年数工期日数費用雨漏り有効度
10年~12年5日~8日80万円~120万円★★★☆☆

工程1:下地にプライマーを塗る

下地と防水層を接着するプライマーを塗ります。

高強度ウレタン防水  工程1:下地にプライマーを塗る
<下地にプライマーを塗る>

工程2:高強度ウレタン塗膜を塗る

通常のウレタン塗膜と同様に均一に塗ることで、膨れや破れにくくなります。

高強度ウレタン防水  工程2:高強度ウレタン塗膜を塗る
<高強度ウレタン塗膜を塗る>

工程3:トップコートで仕上げる

通常のウレタン防水と同様にトップコートの種類で、トップコートの耐久年数が変わります。

高強度ウレタン防水  工程3:トップコートを塗る
<トップコートを塗る>
ウレタン通気緩衝工法
<ウレタン通気緩衝工法の施工>

ウレタン防水通気緩衝工法の施工手順と基礎データは以下の通りです。

  1. 下地にプライマーを塗る
  2. 通気緩衝シートを敷く
  3. 脱気筒を取り付ける
  4. ウレタン塗膜を塗る
  5. トップコートで仕上げる
耐用年数工期日数費用雨漏り有効度
13~15年7日~12日120万円~180万円★★★★★

工程1:下地にプライマーを塗る

下地と防水層を接着させるためのプライマーを塗ります。

ウレタン通気緩衝工法 工程1:下地にプライマーを塗る
<下地にプライマーを塗る>

工程2:通気緩衝シートを敷く

通気緩衝シート(絶縁シート)を貼ります。

通気緩衝シートには自着性があります。脱気筒を設置することで、水蒸気を外に逃がすことがでます。

ウレタン通気緩衝工法 工程2:通気緩衝シートを敷く
<通気緩衝シートを敷く>

工程3:脱気筒を取り付ける

脱気筒を設置することで、通気緩衝シートからの水分や蒸気を逃してくれます。

ウレタン通気緩衝工法 工程3:脱気筒を取り付ける
<脱気筒を取り付ける>

工程4:ウレタン塗膜を塗る

ウレタン塗膜を2層、均一に塗ります。

ウレタン通気緩衝工法 工程4:通気緩衝シートの上にウレタンを塗る
<通気緩衝シートの上にウレタンを塗る>

工程5:トップコートで仕上げる

トップコートを塗り紫外線などから防水層を守ります。

ウレタン通気緩衝工法 工程5:トップコートを塗る
<トップコートを塗る>
ウレタンメッシュ工法
<ウレタンメッシュ工法の施工>

ウレタンメッシュ工法の施工手順と基礎データは以下の通りです。

  1. 下地処理
  2. プライマーを塗る
  3. メッシュシートを貼る
  4. 防水材を塗り重ねる
  5. トップコートで仕上げる
耐用年数 工期日数 費用 雨漏り有効度
10年程度 6~9日 80~120万円 ★☆☆☆☆

立ち上がり部分にメッシュ工法を施工する工程を紹介します。

工程1:下地処理

下地の状態を確認し、必要に応じて補修します。

下地の補修をしている画像
<下地の補修>

工程2:プライマーを塗る

下地と防水層を接着させるためのプライマーを塗ります。

プライマーを塗る画像
<プライマーを塗る>

工程3:メッシュシートを貼る

場所に合わせてメッシュシートをカットし、貼り付けていきます。

メッシュシートを貼る画像
<メッシュシートを貼る>

工程4:防水材を塗り重ねる

メッシュシートの上から防水層を2回重ねて塗ります。

防水層を塗っている工程
<防水層を塗る>

工程5:トップコートで仕上げる

防水層を保護するため、トップコートを塗ります。

トップコートを塗っている画像
<トップコートを塗る>
ウレタンオルタックバリボード工法
<ウレタンオルタックバリボード工法の施工>

ウレタンオルタックバリボード工法の施工手順と基礎データは以下の通りです。

  1. バリボード(アスファルトパネル)を敷く
  2. オルタックシートを敷く
  3. ウレタン密着工法か通気緩衝工法(絶縁工法)で施工する
  4. トップコートで仕上げる
耐用年数工期日数費用雨漏り有効度
15~18年7日~12日150万円~200万円★★★★★

工程1:バリボード(アスファルトパネル)を敷く

既存防水の上に、バリボード(アスファルトパネル)を敷きます。

防水層を撤去しないため、工事中の雨による雨漏り被害が抑えられます。

ウレタンバリボード工法 工程1:バリボード(アスファルトパネル)を敷く
<バリボード(アスファルトパネル)を敷く>

工程2:オルタックシートを敷く

オルタックシートを敷き、専用のテープで止めます。

ウレタンバリボード工法 工程2:オルタックシートを敷く
<オルタックシートを敷く>

工程3:ウレタン密着工法か通気緩衝工法(絶縁工法)で施工する

ウレタン防水密着工法、または、ウレタン防水通気緩衝工法(絶縁工法)を施工します。

ウレタンバリボード工法 工程3:ウレタン防水通気緩衝工法:通気シート(絶縁シート)を敷く
<ウレタン防水通気緩衝工法:通気シート(絶縁シート)を敷く>
ウレタンバリボード工法 工程3:ウレタン防水通気緩衝工法:ウレタンを1層目を塗る
<ウレタン防水通気緩衝工法:ウレタンを1層目を塗る>

工程4:トップコートで仕上げる

トップコートを塗り紫外線から防水層を守ります。

ウレタンバリボード工法 工程4:ウレタン防水通気緩衝工法:トップコート
<ウレタン防水通気緩衝工法:トップコート>

ウレタン防水についてのよくある質問に、防水工事アドバイザーが回答します。

  • ウレタン防水の施工時の注意点は何ですか?
  • ウレタン防水と他の防水工法の違いは何ですか?
  • ウレタン防水の施工に必要な資格は何ですか?
  • ウレタン防水の環境や人体への影響はありますか?
  • ウレタン防水はDIYで施工できますか?

ウレタン防水の施工時の注意点は何ですか?

ウレタン防水の施工時の注意点は以下です

  • 高圧洗浄で下地の汚れをしっかり落とす
  • 適切なプライマーの種類を選んで、下地に塗る
    ※プライマーは100種類ほどあるため、下地の状態や種類によって適切なプライマーを選ぶ必要性がある
  • ウレタン防水は基本的に3回塗る
    ※十分乾いていない状態で塗ると、硬化不良(塗膜がはがれやすくなる状態)になってしまうので、しっかり乾かす。乾かす目安は1回塗るごとに半日が目安。
  • 塗膜の厚さを確保する
    ウレタン防水の一般的な厚みは2.0mm~5.0mmで、工法によって厚みが変わります。
    施工後に膜厚計で検査してもらうことをおすすめします。

    具体的な厚さは「ウレタン防水の厚さはどのくらいですか?工法によって違うのですか?」で紹介しています。

上記ポイントをきちんと守って施工すれば、ウレタン防水は10年以上も防水効果を保ってくれます。

ただし、施工のやり方を間違えると剥がれや浮きなどのトラブルの原因に繋がる可能性があるので、経験豊富な専門業者にお願いするのがおすすめです。

ウレタン防水と他の防水工法の違いは何ですか?

ウレタン防水は、ウレタン膜を張り、下地と一体化して防水性を発揮します。

柔軟で密着性が高く、複雑な形状にも対応可能な工法の1つです。

その他、次のような特徴があります。

特徴ウレタン防水は柔軟性があり、下地と一体化するため、防水性に優れている複雑な部位(架台・角の隅・配管周りなど)にも塗りやすいため、採用頻度が多い工法の1つ。
コスト工法によって金額は変わるものの、1㎡あたり約4,500~6,500円ほどと他の工法(塩ビシート・FRP防水など)よりコストが安め。
工期塗って乾かす工程を繰り返すので、他の工法(塩ビシート・アスファルト防水)に比べると工期が少し長め。

例:屋上100㎡をウレタン通気緩衝法で施工した場合、10日~12日程度かかる(塩ビシート機械固定法の場合は5日~7日)
耐久性工法によって変わるが、耐久年数は10年~15年ほど。
他の工法(塩ビシート)に比べ、紫外線に弱いため、10年に一度くらいの頻度で、トップコート(保護塗料)やウレタン防水の塗り替えを推奨。

それぞれの工法にメリット・デメリットがあるので、建物の状態や予算に合わせて選ぶことが大切です。迷ったときは、専門業者にご相談ください。

また、より詳しく知りたい方は「ウレタン防水のメリット・デメリット!事例も含めて解説!」をご覧ください。

ウレタン防水の施工に必要な資格は何ですか?

ウレタン防水の施工に特別な資格は必要ありません。

しいて言えば「防水施工技能士」を保有している業者を選ぶと、失敗しづらいです。

防水施工技能士とは、適切な防水工事を行うために必要な知識・技術を有していることを証明する国家資格です。

ただし、資格を所有していない職人でも、防水工事が上手な方もいますが、防水施工技能士は所有していたほうが安心材料になるのは間違いありません。

ウレタン防水の環境や人体への影響はありますか?

環境への影響はゼロではありません。

ですが、最近のウレタン防水は「環境型ウレタン防水」と呼ばれていて、従来のウレタン防水材よりも環境への影響を最小限に抑えるよう設計されています。

またウレタン防水自体は、人体に影響はほぼありません。

ウレタンが硬化した後は接触しても人体に害を与えることはまず考えにくいです。

事例としてあるのは、施工中に使用される化学物質や溶剤による臭いなどで体調崩される方がいます。

心配な方は、工事中、空気清浄機や換気扇を回すなどの対応をされると臭いも最小限になります。

ウレタン防水はDIYで施工できますか?

面積が小さいベランダや玄関前などは可能ですが、屋上などの面積の広い場所は専門業者に依頼することをおすすめしています。

詳しく知りたい方は「ウレタン防水をDIYするための塗料の選び方とゴミ処分の方法」をご覧ください。

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防水工事見積もり.comでは、ウレタン防水工事を実施しようとされている方へ、技術力があり工事費用が安い優良防水工事業者を最大3社を紹介しています。

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最終的に、現在の業者の提案・見積もりと、優良業者の提案・見積もりを比較し、信頼できる業者を採用するのが良いかと思います。

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