防水工事の下地処理の目的はなんですか?
防水工事の下地処理の目的について、防水工事見積もり.comの防水工事アドバイザー福島が回答します。
■福島 慎介
神奈川県出身 一般社団法人 防水工事推進協会 代表理事 防水アドバイザーとして12,000枚以上の見積りや防水工事を診断 お客様の立場・視点から分かりやすくお伝えします。
防水工事の下地処理の目的についての質問と回答
【 質 問 】
防水工事の下地処理の目的はなんですか?
【 回 答 】
防水工事の下地処理の目的は、防水層をしっかり密着させるために、下地を滑らかな状態にし、汚れや劣化部分を除去して防水効果を高めることです。
また、ひび割れや凹凸を補修することで防水層の耐久性をより向上させる効果があります。
「防水工事を長持ちさせるカギは下地処理、これを怠ると、せっかくの防水層が無駄になるかもしれません。」
と言えるくらい超大事な項目です。
ココからは、具体的な下地処理について解説します。
具体的な下地処理内容
清掃
下地に残ったゴミや汚れを、高圧洗浄やケレン作業で丁寧に除去します。
この工程により、防水材が下地にしっかり密着する滑らかな面を作り出します。
目的:防水材の密着を妨げる汚れを除去し、均一な下地を確保する。
ひび割れや欠損の補修
モルタルやエポキシ樹脂で、ひび割れや欠けた部分を修復することで、より雨もりを防ぎます。
目的:防水材の下地に強度を与え、雨水の侵入を防ぐ。
凹凸の平滑化
セメントや研磨機を使って防水層の表面を平らに整えることで防水材の密着がよくなります。
目的:防水材を均一に塗布できるようにする。
プライマー塗布
防水材専用のプライマーを下地に塗布することで密着率を上げる効果があります。
目的:下地と防水層を強く接着させる。
下地処理を行った場合の結果
- 防水材の寿命が延びる
防水材が剥がれにくくなり、耐用年数がより長くなる。 - 水の浸入を防ぐ
隙間やひび割れを補修することで、雨漏りのリスクが低減する。 - 仕上がりが美しい
均一で滑らかな表面になり、防水層の外観がより整う。
下地処理を行わなかった場合の結果
- 防水材の剥がれやすい
下地の汚れや凹凸の影響で防水材が浮きやすい。 - 雨漏りのリスク増加
ひび割れや欠損部分から雨水が浸入する可能性がある。 - 早期の劣化
密着不良により、防水層が早期に劣化する。 - 追加費用発生
補修が必要となり、後で余計なコストがかかる。 - 外観の不備
防水層にムラができ、仕上がりが悪くなる。
ウレタン防水の工程で、下地処理をするタイミングを記載しています。
まとめ
- 下地処理の目的は「防水材の性能を最大限に発揮させ、耐久性を向上させること」です。
- 下地処理を怠ると、結果的に防水工事のやり直しやトラブルが発生する可能性が高まります。
防水工事を長持ちさせるカギは下地処理次第と言っていいくらい最も重要な項目です!
見積もりに、下地処理の項目が入っているか確認してみてください。
「下地処理」や「ひび割れ補修」といった項目があるか確認しましょう。
もし判断がつかない場合は、専門家に見てもらいアドバイスを受けてみてください。