ゴムシート防水と塩ビシート防水の違いはなんですか?
ゴムシート防水と塩ビシート防水の厚さについて、防水工事見積もり.comの防水工事アドバイザーの福島が回答します。
■福島 慎介
神奈川県出身 一般社団法人 防水工事推進協会 代表理事 防水アドバイザーとして12,000枚以上の見積りや防水工事を診断 お客様の立場・視点から分かりやすくお伝えします。
ゴムシート防水と塩ビシート防水の違いの質問と回答
【質問】
ゴムシート防水と塩ビシート防水では厚さが違うと聞きました。
2つの工法の厚さの違いはどれくらいありますか?
ゴムシートと塩ビシートの違いを教えてください。
【回答】
ゴムシート防水と塩ビシート防水の厚さは一般的に以下のようになっています。
- 加硫ゴムシート防水:厚さは1.2mmから2.0mm
用途や仕様に応じて変わりますが、1.5mm前後が標準的です。
- 塩ビシート防水:1.5mmから2.5mmです。
使用場所や目的によって最適な厚さが選ばれます。
それぞれの特徴を説明します。
〇加硫ゴムシート防水の特徴
加硫ゴムシートは熱にも強く、耐候性が高いメリットがありますが、外部からの刺激に弱いという弱点があります。
費用は、塩ビシートよりも初期コストは安く、施工が比較的に容易です。
メンテナンスは、5~8年ごとに専用のトップコートを塗る必要があります。
〇塩ビシート防水の特徴
塩ビシート防水は、防水工法の中でも最も耐久性が長い工法の1つです。
耐候性に優れ、紫外線や雨風による劣化に強く、長期間の使用に耐えられます。
また、既存の防水がどのような種類であっても被せることが可能です。
メンテナンスも、トップコート塗り替えのメンテナンスフリーのため、コストパフォーマンスが高いです。
以下に塩ビシートと加硫ゴムシートの特徴などをまとめました。
塩ビシート | 加硫ゴムシート | |
---|---|---|
特徴 | 防水工法の中でも最も耐久性が長い工法の1つ 既存の防水がどのような種類であっても被せることが可能 | 初期コストが安く工事も比較的容易なので工期が短い 塩ビシートに比べると耐久性が弱いため、最近は採用されていない |
メリット | 耐用年数が長い 施工後のメンテナンスが不要 雨漏り・地震の揺れに強い | コストが安い 柔軟性があるので地震の揺れに強い 施工の簡便さ |
デメリット | 初期コストが高い 専門的な施工技術が必要 複雑な形状には施工が難しい | 加工が難しい 塩ビシートに比べると耐久性が短い メンテナンス費用がかかる |
耐用年数 | 12~18年 | 10~12年 |
価格 | 6,500~7,500円 | 5,000円~6,000円 |
メンテナンス | トップコート塗り替えの メンテナンスフリー | 5~8年ごとに専用のトップコート塗り直し |
加硫ゴムシート防水は安価で、簡単な施工が可能ですが、塩ビシート防水より耐久性が低く、メンテナンスが必要です。
一方、塩ビシート防水は高価ですが、耐久性が高く、トップコート塗り替えのメンテナンスフリーです。
加硫ゴムシート防水、塩ビシート防水どちらを選ぶかは、建物の構造、予算、メンテナンスの必要性などを考慮しましょう。