ゴムシート防水と塩ビシート防水の違いはなんですか?

更新日:2024年9月13日 BY 福島 慎介

ゴムシート防水と塩ビシート防水の厚さについて、防水工事見積もり.comの防水工事アドバイザーの福島が回答します。

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福島 慎介
福島 慎介

神奈川県出身 一般社団法人 防水工事推進協会 代表理事 防水アドバイザーとして12,000枚以上の見積りや防水工事を診断 お客様の立場・視点から分かりやすくお伝えします。

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ゴムシート防水と塩ビシート防水の違いの質問と回答

【質問】

ゴムシート防水と塩ビシート防水では厚さが違うと聞きました。

2つの工法の厚さの違いはどれくらいありますか?

ゴムシートと塩ビシートの違いを教えてください。

【回答】

ゴムシート防水と塩ビシート防水の厚さは一般的に以下のようになっています。

  • 加硫ゴムシート防水:厚さは1.2mmから2.0mm
    用途や仕様に応じて変わりますが、1.5mm前後が標準的です。
  • 塩ビシート防水:1.5mmから2.5mmです。
    使用場所や目的によって最適な厚さが選ばれます。

それぞれの特徴を説明します。

〇加硫ゴムシート防水の特徴

加硫ゴムシートにトップコートを塗る
<加硫ゴムシートにトップコートを塗る>

加硫ゴムシートは熱にも強く、耐候性が高いメリットがありますが、外部からの刺激に弱いという弱点があります。

費用は、塩ビシートよりも初期コストは安く、施工が比較的に容易です。

メンテナンスは、5~8年ごとに専用のトップコートを塗る必要があります

〇塩ビシート防水の特徴

塩ビシート施工中
<塩ビシート施工中>

塩ビシート防水は、防水工法の中でも最も耐久性が長い工法の1つです。

耐候性に優れ、紫外線や雨風による劣化に強く、長期間の使用に耐えられます。

また、既存の防水がどのような種類であっても被せることが可能です。

メンテナンスも、トップコート塗り替えのメンテナンスフリーのため、コストパフォーマンスが高いです。

以下に塩ビシートと加硫ゴムシートの特徴などをまとめました。

塩ビシート加硫ゴムシート
特徴防水工法の中でも最も耐久性が長い工法の1つ
既存の防水がどのような種類であっても被せることが可能
初期コストが安く工事も比較的容易なので工期が短い
塩ビシートに比べると耐久性が弱いため、最近は採用されていない
メリット耐用年数が長い
施工後のメンテナンスが不要
雨漏り・地震の揺れに強い
コストが安い
柔軟性があるので地震の揺れに強い
施工の簡便さ
デメリット初期コストが高い
専門的な施工技術が必要
複雑な形状には施工が難しい
加工が難しい
塩ビシートに比べると耐久性が短い
メンテナンス費用がかかる
耐用年数12~18年10~12年
価格6,500~7,500円5,000円~6,000円
メンテナンストップコート塗り替えの
メンテナンスフリー
5~8年ごとに専用のトップコート塗り直し

加硫ゴムシート防水は安価で、簡単な施工が可能ですが、塩ビシート防水より耐久性が低く、メンテナンスが必要です。

一方、塩ビシート防水は高価ですが、耐久性が高く、トップコート塗り替えのメンテナンスフリーです。

加硫ゴムシート防水、塩ビシート防水どちらを選ぶかは、建物の構造、予算、メンテナンスの必要性などを考慮しましょう。

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カテゴリー :シート防水/防水工事よくある疑問100選  タグ:加硫ゴムシート 塩ビシート