防水工事が必要な場所とはどこですか?

更新日:2024年12月13日 BY 福島 慎介

防水工事が必要な場所について、防水工事見積もり.comの防水工事アドバイザー福島が回答します。

この記事の監修者
福島 慎介
福島 慎介

神奈川県出身 一般社団法人 防水工事推進協会 代表理事 防水アドバイザーとして12,000枚以上の見積りや防水工事を診断 お客様の立場・視点から分かりやすくお伝えします。

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防水工事が必要な場所についての質問と回答

【 質 問 】

防水工事が必要な場所とはどこですか?

ビル・マンション・戸建てそれぞれ教えてください。

【 回 答 】

<防水工事>

防水工事とは、雨漏りを防止・または雨漏りを直す工事のことを指します。

建物の構造や種類によって異なりますが、主に水が侵入しやすい箇所を対象にしています。

ビル・マンション・戸建て、それぞれの主要な防水工事箇所を解説します。

ビル・マンションの場合

ビル・マンションは、大規模で平坦な屋上や多機能設備があるため、防水工事したほうがよい箇所は多岐にわたります。

屋上防水・棟屋・庇

<マンションの屋上・塔屋・庇>

陸屋根と呼ばれる屋根タイプが多く、雨や太陽の紫外線があたる部分ですので必須の工事です。

また階段室やエレベータの機械室と呼ばれる塔屋の防水工事も必須です。

庇や小屋根もある場合はそちらも防水工事が必要です。

防水方法

塗膜系防水(ウレタン防水など)か、シート系防水(塩ビシート機械固定など)があります。

建物の形状や雨漏り具合、予算などによって、100種類くらいの防水工法から適切な工法で工事します。

ウレタン防水と塩ビシート防水の違いについてはこちらをご覧ください。

バルコニー防水

<マンションのバルコニー>

屋上に比べ、面積は小さいものの、直接雨水が当たる場所のため防水工事は必要です。

屋上ほど雨や太陽の紫外線が当たりにくい場所のため、屋上防水ほど分厚い防水層は必要ないです。

防水方法

ウレタン密着工法などの塗膜系防水か、トップコート(表面保護装)で比較的安価な防水で良いかと思います。

外壁・窓枠近辺

<マンションのシーリング>

コンクリート鉄骨パネル接合部の隙間(目地)や、窓サッシ周りからの雨漏り対策が必要です。

防水方法

シーリング材の注入(コーキング)や、外壁塗装(防水機能性がある塗料)を塗るのが一般的です。

廊下・階段

<マンションの廊下・階段 長尺シート>

廊下・階段も防水工事が必要です。

防水工法

雨でスリップするので滑り止めのチップが付いた防水塗料や、強度が強い長尺シートが一般的な工法です。

地下駐車場・立体駐車場・機械室

<マンションの地下駐車場>

地下は、周囲の土壌から水圧がかかるため、雨漏りしやすい箇所です。

どこから雨漏りするか難しいのも特徴です。

防水方法

地下は内部からの止水材の注入などで防水する場合もあります。

床面は塗膜防水(ウレタン防水やアスファルト防水)を採用します。

立体駐車場床面や外部通路のひび割れ防止も必要です。

防水方法

塗膜防水や表面保護材を塗ることが多いです。

マンションの防水工事についてはこちらもご覧ください。

戸建て住宅

次に、戸建て住宅の主要な防水工事箇所を解説します。

屋根・屋上

<戸建ての屋上と屋根>

屋根や屋上箇所は、雨や太陽の紫外線が一番あたる場所なので防水工事は必須です。

一般的な切妻屋根タイプは、屋根屋か板金屋と呼ばれる職種の業者が対応します。

陸屋根と呼ばれる平らな屋根は、防水屋と呼ばれる職種が対応します。

屋根の形状によって工法が変わります。

防水方法

屋根の場合は屋根材を交換したり、屋根専用の塗料を塗ります。

雨漏りしている場合は、防水シートを変える必要があります。

最近の主流はカバー工法が採用されることが多く、ガリバリウム鋼板のような耐久性の長い屋根材を設置します。

屋上防水は、塗膜防水で塗ったり、または塩ビシートのような、シート系の防水材を貼ったりします。

100種類以上の工法の中から、建物の構造や予算・用途に応じ、ベストな防水工法を選択します。

ベランダ・バルコニー

<戸建てのベランダ>

屋上に比べ、面積は小さいものの、直接雨水が当たる場所のため防水工事は必要です。

防水工法

ウレタン防水やFRP防水、または塩ビシートのようなシート系を貼ったりします。

基本的には、屋上防水と変わりません。

ベランダは、太陽の紫外線や雨に直接あたりにくい場所が多いため、屋上防水ほど劣化がしづらい場所です。

外壁・窓枠近辺

<窓枠のシーリング>

マンション・ビルと同じく、サイディングボード接合部の隙間(目地)や窓サッシ周りからの雨漏り対策が必要です。

シーリング(コーキング)の注入や、外壁塗装(防水機能性がある塗料)の塗り直しをすることで雨漏り対策をします。

屋上防水のような厚みがないため塗り直しサイクルが短いのも特徴です。

施行箇所耐久年数
屋上防水15年~20年
外壁塗装12年~15年
目地・サッシ周りのシーリング12年~15年

防水工事の耐久年数について、詳しくはこちらをご覧ください。

まとめ

防水工事が必要な場所は、建物の構造や種類、施工箇所によって異なります。

また、雨漏りを防止するために工事するか、雨漏りしてから工事するかによっても変わってきます。

雨漏りする前に、ご自分の建物にあった方法で防水工事することが大切になります。

どの部分にどの防水方法が良いか迷われたら、防水アドバイザーの福島までご相談ください。

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