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【質問】
10cmほどの立ち上がりに一部シートが密着しておらず、
1cmほど浮いている部分が、複数あります。正常ですか?
●基礎データ
既存の防水→塩ビシート
施工した防水工法→塩ビシート機械固定工法
【回答】
結論から申しますと、ご指摘いただいた現象は、品質・耐久性に問題はございません。
【問題ない理由】
新規シートの浮きは、既存シートをフォローしたためです。
塩ビシート機械固定工法は、既存のシート防水の上に、新しい塩ビシートを1枚、増し張りします。
既存のシート防水は、経年劣化や夏冬の気温差が原因でシートにシワが入ってしまうケースがあります。
そのため、既存シートの上に新規シートを張る際は、既存の状態によって張り方を変えていきます。
今回の防水層には、既存シートにワ寄りした箇所が複数ございました。
追従性を持たせるようあえて、少し(1㎝)ほど、シートにゆとりをもたせております。
追従性がある事で、地震などの揺れや夏冬の気温差での破断を防ぐためです。
【まとめ】
新規シート防水に浮きがあるのは、少したわみを持たせることで、既存シートをフォローし、地震の揺れや高低気温にも影響が受けにくくなる状態を作っているため
【質問】
塩ビシートは、厚さが違うと聞いてことがあります。
どれくらい差があるのでしょうか?
また、耐久年数が変わりますか?
【回答】
塩ビシートは、1.5mmと2.0mmの2種類あります。
厚さがある方が、耐久性が長いと言われています。
塩ビシートの厚ミリ
- 1.5mm→耐久年数約15年ほど
- 2mm→約17年~20年くらい
厚さがある方、シート防水の単価も高くなりやすいです。
※業者の仕入れ状況により、価格が変わらない事もあります
相見積もりで差が分かりますので、ご確認ください。
【質問】
10年保証付きの塩ビシートを施工しました。
ジョイントが剥がれないよう、補強を無償でやってくれる業者はありますか?
【回答】
保障は、あくまで雨漏り保障となります。
軽い補修・補強であれば、無償でやってくれる業者もあるかもしれませんが基本的には、雨漏りしなければ、ジョイントの補修はしないと思ってください。
また、天災(大型台風や地震)で被害にあった場合は、業者の保証対象外となります。
しかし、火災保険に入っていれば、保険金で補える可能性があります。
【質問】
防水工事した後、天災で被害受けました。どうすれば良いですか?
【回答】
天災で被害受けた場合、火災保険で被害申請すると保険金が出るケースがあります。
現在、加入している火災保険(証券)をご確認の上、
下記の項目に入っているか確認してみてください。
- 風災項目
- 破損項目
両方の項目に入っていれば安心です。
もし証券を見ても分からなければ契約している火災保険会社に確認してみてください。
【質問】
塩ビシート防水をしてからどの位の期間、また金額でメンテナンスするのでしょうか?
【回答】
塩ビシート防水は耐久性が一番長い材質で、10年位では問題が出にくいです。
▼10年後の点検
10年経過後のメンテナンスは、5年毎ごとに点検してもらう事をオススメしています。
5年ペースであれば、おそらく被害も最小限のうちにとどまります。
▼作業や費用の目安
再防水工事とならなければ、シートのつなぎ目の箇所に接着材をいれ強度を増していきます。
職人1人、約1日の作業量です。
職人の日当+材料費と考え、大体、数万見ておけばよいかと思います。
【質問】
雨漏りしているのですが、よくあるNGな見積もりの特徴を教えてください。
【回答】
よくあるのは以下3つのこと。
ウレタン塗装のみの提案
下地補修の項目がない、または詳細内容の記載なし改修ドレン設置項目がない
【質問】
ウレタン密着工法は、施工後に膨れが発生すると聞きました。
将来、漏水の原因になりますか?
また、膨れの大きさの目安(膜厚次第で変わる?)はありますか?
【回答】
膨れの大きさではなく膨れの数が無数に広がっている場合は、漏水する危険度が上がります。
膨れが無数に広がるということは、水がかなり全体に入りこんでいるということになります。
ウレタン密着工法を選択した場合、1~2年に一度、屋上に上って膨れが無数に広がっていないかを確認していただくことはお勧めしています。
それでも、防水専門業者が施工するウレタン密着工法は、かなり上質な防水層を作ってくれるので、比較的長く良い状態をキープできます。
また、将来的な膨れが気になるようでしたら、やはりウレタン通気緩衝工法は、膨れの心配はなくなりますのでオススメ工法です。
膨れの参考画像を参照くださいませ。
【質問】
見積もり取った際、塩ビシートの厚さが1.5mmと2mmと違う業者がいます。
どれくらいの差があるんでしょうか?
【回答】
塩ビシートは主に2種類あります。
人歩く機会が多い場合は、歩行可能が2㎜シートを採用。
人がほとんどで歩かない場合は非歩行用の1.5mmシート採用
厚ミリがあるほうが耐久性が長いと言われています。
ほとんど屋根(屋上)に行くことがないのであれば、1.5mmで十分かと考えます。
▼補足情報
目安の耐久年数を記載しておきます。
・1.5ミリ:約13年~15年
・2ミリ:約15年~18年くらい
【質問】
塩ビシートは水がたまりやすいと聞きます。
水がたまると、シートそのものにも良くないかと思うのですが実際はどうでしょうか?
【回答】
結論を言うと、問題ありません。
水はいつかは乾きます。シートに破断が無い限り、漏水はしません。
シート防水は、多少、たわみを持たせて貼ることが多く、雨が降ると一時的にたまりやすくなります。
真っすぐ貼り過ぎると、地震や強風などで圧でシートが伸び過ぎると切れてしまいます。
また、屋上は、夏場暑く冬寒いのでシートの伸び縮みが毎年あるので、
温度による伸縮性に追従するためにも少したわみを持たせて貼るケースが多いです。
ですので、少してたるんだ時に雨が降ると溜まってしまいます。
しかし、それが漏水に繋がることはほぼありません。
心配でしたら施工した業者に一度、点検してもらってください。
【質問】
屋上のパラペット箇所に笠木があるのですが、笠木を外したほうが良いという業者もいれば、外さなくても問題ないという業者もいます。
どちらのほうが良いのでしょうか?
【回答】
前回の防水工事から10年以上経過、または笠木箇所の防水処理をしたことはないということであれば、一度、笠木を撤去し防水加工をすることをオススメします。
(笠木は復旧しなくても防水加工すれば問題ないケースも有)
笠木の下には必ず防水層があります。
経年劣化や地震・台風などの影響もあり防水層が劣化し、雨漏りの原因になる可能性があります。
笠木カバーを外してみないと、状態が分からないですので、一度笠木を外して、防水処理をすることで将来の雨漏りが防げます。
雨漏りの原因のトップ3に入るくらい笠木箇所は大事です。
注意すべき点は、笠木カバーの経験が少ない業者が工事をすると、笠木が折れたり、復旧するのが困難になり、他社に依頼しなくてはいけない状況になったりします。
当然、途中からの工事を引き継ぐのは、業者にとってもハイリスクとなるため、敬遠がちになります。
あとで困らないためにも建物の構造帯を熟知している業者に依頼してください。