防水層の劣化症状はどのようなものがありますか?
防水層の劣化症状について、防水工事見積もり.comの防水工事アドバイザー福島が回答します。
■福島 慎介
神奈川県出身 一般社団法人 防水工事推進協会 代表理事 防水アドバイザーとして12,000枚以上の見積りや防水工事を診断 お客様の立場・視点から分かりやすくお伝えします。
防水層の劣化症状についての質問と回答
【 質 問 】
防水層の劣化症状はどのようなものがありますか?
【 回 答 】
防水層の劣化症状を危険度レベル別にまとめ、さらに劣化症状への適切な対応についてアドバイスします。
危険度レベル ★★★★★5【 最も危険 】
▼劣化症状
- 雨漏りが発生している(室内に水滴や水たまりができる)
- 防水層が完全に剥離して下地が露出している
- 防水層に大きな亀裂や、ひび割れが多数確認される
雨漏りする原因について詳しくはこちらをご覧ください。
危険度レベル★★★★ 4 【 雨漏りリスクが高い状態 】
▼劣化症状
- 以前に雨漏りが発生したことがある(シミや漏れた形跡あり)
- 防水層が剥がれかかっている、または破れている箇所がある
- 防水層が膨らんでいる(ふくらみ・浮きの発生)
- ここ20年くらい防水工事をしていない
危険度レベル★★★ 3 【 中程度の劣化 】
▼劣化症状
- 防水層にひび割れが複数箇所見られる
- 水たまりが発生しやすい(排水がうまくいかない)
- 塗膜防水の表面が劣化して粉っぽくなる(チョーキング現象)
- 防水層が硬化し、柔軟性がなくなっている
危険度レベル★★2【 軽度の劣化 】
▼劣化症状
- 表面に軽いひび割れ(ヘアクラック)が発生している
- 小さな水たまりが散見される
- シート防水の場合、シートの端が浮き上がっている箇所がある
危険度レベル ★1 【 初期の劣化 】
▼劣化症状
- 防水層の表面が薄くなってきたり、変色が見られる
- 水はけが悪い(小さなゴミがドレンを塞いでいる)
- 10年ほど前に防水工事をした
レベル毎の対応方法
危険度レベル5・4の場合
早急に防水専門業者へ見積もり依頼。できれば相見積もりがオススメです。
工事前に一時的な応急処置を実施依頼。
<補足>
雨漏り箇所にブルーシートを被せてもらう。または防水テープなどで一時的な修繕をしてもらうことはオススメです。
危険度レベル3の場合
相見積もりをし、なるべく早めに防水工事を実施。早めに防水工事をすることで雨漏りという最悪なケースを防ぐことができます。
レベル2・1の場合
トップコートの塗り直しや軽微な修繕で対策。定期点検を検討してください。
< 補足情報>
ドレン(排水溝)にゴミや埃が溜まりやすいので、半年に1度くらいでお掃除するのがオススメです。
まとめアドバイス
防水層は劣化が進むほど修理費用が高額になります。危険度が低い段階で対応するのが理想です。
15年くらいなにも防水工事をしていないのであれば、雨漏りする前に、専門業者を呼んで定期点検を受けてみてください。
劣化箇所を早期発見することがとっても重要です。雨漏りが発生している場合は応急処置を施し、早急に業者に相談してください。
ココで大事なのは、防水層の種類(ウレタン塗膜防水、シート防水、アスファルト防水など)によって対応方法が異なります。
そのため、自分の建物にはなにが合っているか、第三者の防水専門家の意見を参考にすると失敗のリスクが大幅に軽減します。
雨漏りの原因と対策についてはこちらで詳しく解説しています。