マンションの防水工事はうるさい?騒音対策は?【工法ごとの騒音一覧表効果】

更新日:2024年10月3日 BY 福島 慎介

防水工事において、騒音は防ぐことのできない問題です。しかし、騒音をできる限り抑えることは可能です。

騒音を抑えることに加え、騒音が発生してもクレーム・トラブルに発展しないよう事前の配慮が必要です。

本記事では、防水工事見積り.comの防水工事アドバイザーの福島が、防水工事の騒音の種類から、工法ごとの騒音レベル、騒音を抑え、クレーム・トラブルに発展しない方法を分かりやすく解説します。

この記事の監修者
福島 慎介
福島 慎介

神奈川県出身 一般社団法人 防水工事推進協会 代表理事 防水アドバイザーとして12,000枚以上の見積りや防水工事を診断 お客様の立場・視点から分かりやすくお伝えします。

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マンション防水工事の騒音はうるさい

防水工事は工法により騒音が発生する
<防水工事は工法により騒音が発生する>

マンションの防水工事では、防水工事の工法により大小の差はありますが、騒音が発生します。

発生する騒音の種類は以下になります。

  • 高圧洗浄を行うときの音
  • 下地を撤去するときの音 
  • 材料の運搬時の音
  • ドリル音
  • 窯やバーナーの音

どの工法を選んでも、高圧洗浄と材料の運搬の音は発生します。

また、既存の下地・防水層の撤去が必要な場合は、下地の状態により、ドリルやグラインダーなどを使用することがあるため、大きな騒音が発生する可能性があります。

防水工法ごとの騒音レベル

騒音が大きいかどうかは、工法により変わります。また、騒音が出る日数も屋上の広さによって変わります。

工法ごとの騒音レベルと、150㎡の屋上防水の場合の騒音が出る日数の目安を以下に示します。

工法騒音レベル騒音が出る日数目安
ウレタン防水密着工法★☆☆☆☆2~3日
ウレタン防水通気緩衝工法★★☆☆☆3~4日
塩ビシート接着工法★☆☆☆☆2~3日
塩ビシート機械固定法★★★★★4~5日
アスファルト防水熱工法★★★★☆4~5日
改質アスファルト防水トーチ工法★★★★☆4~5日
改質アスファルト防水常温粘着工法★☆☆☆☆2~3日

最も大きい騒音は、塩ビシート機械固定法を選択した場合で、絶縁シートと躯体を固定するディスク板を取り付ける時のドリル音です。

また、絶縁シートの廻りを止めるための、鋼板を取付けるビス止めの際もドリル音がします。

アスファルト防水熱工法で使用する窯でアスファルトを温める際や、アスファルト防水トーチ工法における改質アスファルトシートをバーナーで炙る音も騒音です。

ウレタン防水では、通気緩衝工法を選択した場合、脱気筒の設置の時にドリル音がします。

ウレタン防水密着工法や、塩ビシート接着工法、改質アスファルト防水常温粘着工法は、比較的静かな工法になります。

防水工事の工法について知りたい方は「防水工事とは?」の記事をご覧ください。

防水工事とは?工事の種類・耐用年数・単価まで徹底解説

マンション防水工事の騒音対策4つ

マンション防水工事の対策は主に以下の4つがあげられます。ただし、騒音が出にくい工法を選ぶ以外は、発生する騒音によるストレスなどをどのように緩和するかの話しになります。

  • 騒音が出にくい工法に変更する
  • なるべく騒音が出ないように業者にお願いする
  • 工事日程、音が出る日、音が出る時間帯を把握して入居者に周知する
  • 工事中の相談窓口を作る

それぞれの騒音対策についてご説明します。

騒音が出にくい工法に変更する

騒音が出にくい工法を選ぶことが騒音対策に最も効果的です。ウレタン防水密着工法やシート防水接着工法は、騒音が少なく工期も2~3日と短いため、騒音をどうしても抑えたいという方にはおすすめです。

しかし「騒音が出ないから」という理由だけで防水工法を選んでしまうと、雨漏りのリスクやメンテナンスの手間がかかってしまいます。

また、防水工法選びは、既存の防水層との相性もあり、希望する防水工法を選択できない可能性もあります。

騒音を抑えられるか事前に防水工事業者と相談をする

工事で使うドリルは、「静音ドリル」というものもあります。その為、静音ドリルを使って工事ができるかどうか事前に確認をしましょう。

その他、防水工事業者独自の騒音対策方法を持っている可能性もありますので、事前に防水工事業者と騒音対策について相談を行いましょう。

騒音が出る日と時間帯を事前に入居者に周知する

全体の工事日程の中で、騒音が発生する日程をあらかじめ工事会社に確認しましょう。その上で事前に入居者全体に周知して理解を得ておくことで、クレームなどに発展しにくくなります。

マンションの掲示板や、各戸へお知らせを配布するなどが一般的です。マンションに限らず、近隣にも配慮する必要があります。

また、工事の進行状況も、掲示板でお知らせすることで、クレーム・トラブルを防ぎやすくなります。

工事中の相談窓口を作る

工事中の騒音などの相談窓口を作っておくことで、入居者の方に安心してもらえ、クレーム・トラブルに発展しにくくなります。

工事が始まってから思っていたよりも騒音が酷いなど、入居者から騒音のクレームがあった場合は、速やかに工事担当者に相談してみましょう。

騒音が発生する作業の時間帯をずらし、騒音が出る時間帯を短くしてもらうことが出来る場合があります。

防水工事見積もり.comは騒音対策もご提案

マンションの防水工事の騒音は避けることは難しい問題です。防水工法を決める時に、騒音がどれくらいでるのか、何日間くらいでるのかなど、あらかじめ防水工事業者とすり合わせをしたうえで、住民・近隣への周知を徹底し、クレーム・トラブルが起こらないように配慮することが大切です。

防水工事見積もり.comでは、防水工事の優良業者の紹介だけでなく、工事計画の作成や住民・近隣への騒音についての周知まで無料サポートしています。

防水工事の費用を下げたい方、また騒音に配慮した工法の選び方や工事進行を知りたい方は、防水工事アドバイザーの福島までご気軽にお問いあわせください。

カテゴリー :マンション/屋上防水  タグ:騒音