シート防水の上にウレタン密着工法(ウレタン塗装)で施工しても良いんですか?
シート防水の上にウレタン密着工法で施工をしてもいいのかについて、防水工事見積もり.comの防水工事アドバイザー福島が回答します。
■福島 慎介
神奈川県出身 一般社団法人 防水工事推進協会 代表理事 防水アドバイザーとして12,000枚以上の見積りや防水工事を診断 お客様の立場・視点から分かりやすくお伝えします。
シート防水の上にウレタン密着工法についての質問と回答
【質問】
シート防水の上にウレタン密着工法(ウレタン塗装)で施工しても良いんですか?
【回答】
シート防水の上にウレタン密着工法で施工は基本的に行われません。
ほとんどの場合、シート防水を撤去してからウレタン密着工法を施工します。
シート防水もそれぞれ種類があるため、採用されない理由を種類別にお伝えします。
■ゴムシート
ゴムシートとウレタン密着工法の間に空気が閉じ込められると、膨れが発生しやすくなります。
また、材料の相性が悪いため、ウレタンが硬化しない場合があります。
それによってウレタン密着工法の剥がれや膨れの原因となります。
■塩ビシート
塩ビシートの上にウレタン密着工法が採用されない理由は、シートが浮くことにより塩ビシートのビスの強度が低下し、シート自体が剥がれる可能性があるためです。
その上にウレタン密着工法を行うと、下のシートが浮くのと同時にウレタン塗膜も剥がれるリスクが高くなります。
■改質アスファルト
改質アスファルトは熱に弱いため、ウレタンと混ざると劣化して膨張や破れが発生します。
それにより防水層が剥がれることがあります。
ウレタン密着工法は避けるべきですが、ウレタン通気緩衝工法(絶縁工法)を使えば問題を回避できます。
ウレタン通気緩衝工法は絶縁工法とも呼ばれており下の防水層と絶縁するため、施工が可能です。