FRP防水の上にFRP防水を重ねることは可能ですか?

更新日:2024年11月29日 BY 福島 慎介

FRP防水の上にFRP防水を重ねることについて、防水工事見積もり.comの防水工事アドバイザー福島が回答します。

この記事の監修者
福島 慎介
福島 慎介

神奈川県出身 一般社団法人 防水工事推進協会 代表理事 防水アドバイザーとして12,000枚以上の見積りや防水工事を診断 お客様の立場・視点から分かりやすくお伝えします。

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FRP防水の上にFRP防水を重ねることについての質問と回答

【 質 問 】

FRP防水の上にFRP防水を重ねることは可能ですか?

【 回 答 】

既存FRP防水の上に、新たにFRP防水を重ねて施工することは可能です。

いくつかの注意ポイントがありますので、その点はクリアーにしていたほうが失敗しないです。

FRP防水の重ね塗りが可能な条件

既存のFRP防水が劣化しすぎてないことが条件です。

ひび割れや塗膜の剥がれ
<ひび割れや塗膜の剥がれ>

既存のFRP防水がひび割れや、著しい塗膜の剥がれなどがない場合に限り、上から重ね塗りが可能です。

もしひび割れや塗膜の剥がれが進んでいる場合には、既存のFRP層を修繕する必要があります。

表面を補修する方法

FRPは表面が硬く滑らかなため、そのままでは新しいFRP防水がうまく密着しないことがあります。

表面を研磨
<表面を研磨>

表面を研磨して粗くし、密着性を高めることで新しいFRP層がしっかりと接着します。
特にサンディング処理(ヤスリや研磨機で表面を粗くする作業)が重要です。

プライマーの塗布

プライマーを塗布
<プライマーを塗布>

研磨後、適切なプライマー(接着促進剤)を塗布して、新しいFRPがしっかりと密着するようにします。
適切なプライマーを使うことで、より長期的な密着性が保たれます。

プライマー補足

プライマーの数は100近くありますので、その中から適切なプライマーを選ぶ必要があります。

  • 防水材料別のプライマー
    ウレタン防水、FRP防水、シート防水、アスファルト防水など、それぞれの防水工法に適したプライマーがあります。
  • 下地材別のプライマー
    コンクリート、金属、木材、モルタル、タイルなどの下地材によって、密着性や防水性が異なるため、下地に適したプライマーがあります。
  • 特殊機能を持つプライマー
    防錆機能、速乾性、吸湿性など、施工環境や目的に応じて特殊な機能を持つプライマーもあります。

それぞれの条件に合わせて最適なプライマーを選ぶことが、長期間にわたる防水効果のためには重要です。

このため、プライマーは防水工事のなかでも専門知識が求められる分野とされています。

FRP防水を重ねるメリットと注意点

メリット

新しいFRP防水を重ねることで、耐久性が向上し、継続して防水効果が得られます。

工事の手間も比較的軽く、古い層を完全に撤去する必要がないため、コスト削減につながります。

注意点

施工に必要な準備(研磨処理やプライマーの塗布)が足りないと、密着不良や剥がれが発生する可能性があります

また、既存防水層に著しい劣化や雨漏りしている場合は、重ね塗りではなく、既存FRP防水を撤去して新しい防水層を施すことが必要な場合もあります。

FRP防水について詳しくはこちらをご覧ください。

まとめ

既存防水層の正しい見極めや適切な補修が行われれば、FRP防水の重ね塗り自体は問題ありません。

そのためにも防水専門業者に相談して、判断してもらったほうが失敗のない工事ができます。

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