ゴムシート防水の上にウレタン密着工法を施工してもいいんですか?
ゴムシート防水の上にウレタン密着工法を施工してもいいのかについて、防水工事見積もり.comの防水工事アドバイザー福島が回答します。
■福島 慎介
神奈川県出身 一般社団法人 防水工事推進協会 代表理事 防水アドバイザーとして12,000枚以上の見積りや防水工事を診断 お客様の立場・視点から分かりやすくお伝えします。
ゴムシート防水の上にウレタン密着工法についての質問と回答
【質問】
ゴムシート防水の上にウレタン密着工法を施工してもいいんですか?
【回答】
ゴムシート防水の上にウレタン密着工法で施工することは、基本的に行われません。
ほとんどの場合、ゴムシート防水を撤去して、ウレタン塗膜防水を施工します。
理由は以下の通りです。
■相性の問題
ゴムシートとウレタン塗膜は異なる材料であり、それぞれの特性も異なるため、接着性が十分に確保できない可能性があります。
また、異なる材料がお互いに影響しあうことで、ウレタン塗膜が十分に硬化せず、はがれやすくなる可能性があります。
■耐久性の問題
ゴムシート防水とウレタン密着工法はそれぞれ異なる耐久性を持っています。
耐久年数
- ゴムシート防水:10~12年
- ウレタン密着工法:10年程度(ウレタン通気緩衝工法は13~15年)
ウレタン塗膜は弾性が高く伸縮に対して強いですが、ゴムシートは摩耗や破損に対して強い耐久性を持っています。
耐久性がそれぞれ異なり、相互の寿命が一致しないため、次回以降のメンテナンスに影響が出る場合があります。
■施工の問題
ゴムシート防水の上にウレタン密着工法を施工することは基本的に行われませんが、どうしても施工する場合は下地処理が重要になります。
適切なプライマーの選択や下地調整を行わないと、ウレタン塗膜がゴムシートにしっかりと接着しません。
プライマーも100種類ほどあるため、専門家に相談し、適切な下地処理やプライマーの使用など、正しい施工方法を確認することが重要です。
可能であれば既存のゴムシート防水を撤去し、新たにウレタン密着工法を施工する方が望ましいです。