ベランダ・バルコニー防水工事の基礎知識!工法・費用・事例を防水工事アドバイザーが解説!

更新日:2025年4月3日 BY 福島 慎介
ベランダ・バルコニー防水工事の基礎知識!工法・費用・事例を防水工事アドバイザーが解説!

ベランダ・バルコニーの防水工事は、屋上や外壁と異なり、歩行があり、雨漏りもしやすく、狭い場所であることから、ベランダに特化した防水工事が必要です。

また、一般住宅やハウスメーカー、マンションなどでも選択する工法が異なり、基礎知識は抑えておく必要があります。

この記事では、ベランダ・バルコニー防水の基本から、工法、費用、事例を防水アドバイザーの福島が徹底解説します。

この記事の監修者
福島 慎介
福島 慎介

神奈川県出身 一般社団法人 防水工事推進協会 代表理事 防水アドバイザーとして12,000枚以上の見積りや防水工事を診断 お客様の立場・視点から分かりやすくお伝えします。

防災工事推進協会 代表理事 紹介ページへ



ベランダ・バルコニー防水工事の種類
<ベランダ・バルコニー防水工事の種類>

ベランダ・バルコニーの防水工事は下記表の通り主に3種類の工法があります。

特徴ベランダ採用率費用耐用年数
ウレタン防水コストを抑えることが可能★★★★☆6,500~9,750円10~12年
FRP防水耐久性に優れている★★★★★7,800~11,050円10~12年
シート防水下地を選ばずに施工可能★★★☆☆6,500~9,750円12~15年

ベランダ・バルコニーに採用されるこれらの防水工事工法を1つずつ詳しく解説します。

ウレタン防水

ウレタン防水
<ウレタン防水>

ウレタン防水は液体状のウレタン樹脂を塗り固めて防水層を作る方法です。

樹脂を塗って防水層を作るため、建物の形状を選ばず、複雑な形の面でも対応することができます。

ウレタン防水には下記の2つの工法があり、ベランダ・バルコニーの下地や雨漏り状況、建物の構造などの調査により、どちらの工法で施工するか決定されます。

ウレタン密着工法ウレタン通気緩衝工法
施工単価6,500~7,800円7,800~9,750円
耐用年数10年程度13~15年
工期2~3日3~4日
メンテナンス期間5~8年ごと5~8年ごと
メンテナンス方法トップコート塗り直しトップコート塗り直し
雨漏り有効度★☆☆☆☆★★★★★
伸縮性伸縮性に乏しい伸縮性に乏しい
耐久性他工法と比較して耐久性に乏しい耐久性に優れている
向いているベランダ・バルコニー・雨漏りしていない
・複雑な形状や凹凸が多い
・雨漏りしている
・1回の工事でより長持ちさせたい

ウレタン防水のメリット・デメリット

ウレタン防水のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
・複雑な形状にも適している
・継ぎ目のない防水層を作ることができる
・メンテナンスしやすく、費用が比較的安い
・メンテナンスを行えば半永久的に重ねて工事可能
・職人の腕次第で塗膜面の均一性が変わる
・見た目では手抜き作業か分からない
・塗装にムラがあると劣化が急速に早まる
・5~8年ごとにトップコートを塗り直し

これらメリット・デメリットを踏まえ、ベランダ・バルコニーにウレタン防水を採用するかどうかを決定していきます。

FRP防水

FRP防水
<FRP防水>

FRP防水は、FRP(Fiber Reinforced Plastics:繊維強化プラスチック)を使用した防水工法です。ベランダー・バルコニー、建物の屋上などに多く採用されています。

液状の不飽和ポリエステル樹脂に硬化剤を加え、ガラス繊維と組み合わせることで、強度が高く耐久性に優れた塗膜による防水層を形成します。

FRP防水もウレタン防水と同様に下記の2つの工法があります。

FRP密着工法FRP通気緩衝工法
施工単価7,800~9,100円9,750~11,050円
耐用年数10~12年13~15年
工期4~7日5~10日
メンテナンス期間5~8年ごと5~8年
メンテナンス方法トップコート塗り直しトップコート塗り直し
雨漏り有効度★★☆☆☆★★★★★
伸縮性伸縮性に乏しい伸縮性に乏しい
耐久性他工法と比較して耐久性に乏しい耐久性に優れている
向いているベランダ・バルコニー・雨漏りしていない
・前回FRP通気緩衝工法で防水工事
・工事をする部位が複雑な形状
・雨漏りしている
・1回の工事でより長持ちさせたい
・将来的に雨漏りさせたくない

施工単価はウレタン塗膜などと比較しても高めになります。しかし、歩行する事が多いベランダ・バルコニーでは耐久性も必要となるため、FRP防水は屋上よりベランダ・バルコニーで採用されることが多いです。

FRP防水のメリット・デメリット

FRP防水のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
・防水性能が高い
・複雑な形状に施工できる
・強度と耐荷重性が高い
・工期が短い
・価格が比較的高額
・施工条件が天候に左右される
・硬化するまで臭いがする
・伸縮性がないためひび割れしやすい

これらメリット・デメリットを踏まえ、ベランダ・バルコニーにFRP防水を採用するかどうかを決定していきます。

シート防水

シート防水は、屋上の下地に塩化ビニールや合成ゴムのシートを敷き一体化させることで、建物へ雨水や湿気の侵入を防ぐ防水工法です。

広い面積でも一度に防水処理ができるので、屋上や陸屋根に採用されることが多い工法です。

防水効果を発揮するには、シートのつなぎ目や端を隙間なく接着する必要があるため、ベランダ・バルコニーが複雑な形状の場合は、施工が難しくなります。

シート防水は、塩ビシート防水とゴムシート防水の2種類があり、接着工法機械固定工法の2つの工法があります。

接着工法はシートを躯体に接着剤で固定する工法です。機械固定工法は、専用の金具でシートを固定する工法です。接着は下地への追従性が高い一方、機械固定は下地の状態に左右されにくいのが特徴です。

塩ビシート防水の密着工法と機械固定工法

塩ビシート防水
<塩ビシート防水>

塩ビシート防水は、耐久性がある塩化ビニール(PVC)製のシートを使用し、大きな面積をカバーできる防水工法です。

接合部分を熱や接着剤で溶着することで、継ぎ目のない防水層を形成します。

ウレタン防水やFRP防水と比較すると、メンテナンスは最小限に抑えられる点がメリットです。

塩ビシート防水接着工法塩ビシート防水機械固定工法
施工単価7,800~9,100円8,450~9,750円
耐用年数12~15年15~18年
工期2~3日3~5日
メンテナンス期間トップコート塗り替えのメンテナンスフリートップコート塗り替えのメンテナンスフリー
メンテナンス方法・つなぎ目や端部の補修
・膨れ・剥がれ・破れの補修
・ドレンの清掃・補修
・つなぎ目や端部の補修
・膨れ・剥がれ・破れの補修
・ドレンの清掃・補修
雨漏り有効度★★★★☆★★★★★
伸縮性伸縮性に富んでいる伸縮性に富んでいる
耐久性耐久性に優れている耐久性にとても優れている
向いているベランダ・バルコニー・雨漏りしていない
・騒音を出さず工事をしたい
・雨漏りしている
・1回の工事でより長持ちさせたい

ゴムシート防水の密着工法と機械固定工法

ゴムシート防水
<ゴムシート防水>

ゴムシート防水とは、建築物の屋上や地下構造物などの防水対策として用いられる工法の一つです。

主に加硫ゴム系シートを使用し、高い耐久性と柔軟性を持つ防水層を形成します。

ゴムシート防水の接着工法と機械固定工法の違いは以下の通りです。

ゴムシート防水接着工法ゴムシート防水機械固定工法
施工単価6,500~7,800円7,150~8,450円
耐用年数10〜12年10~15年
工期2~3日3~5日
メンテナンス期間5~8年ごとにトップコート塗り直し5~8年ごとにトップコート塗り直し
メンテナンス方法・シート割り増し
・トップコート
・ゴムシートの上にウレタン防水
・シート割り増し
・トップコート
・ゴムシートの上にウレタン防水
雨漏り有効度★★☆☆☆★★★☆☆
伸縮性伸縮性に富んでいる伸縮性に富んでいる
耐久性耐久性に優れている耐久性に優れている
向いているベランダ・バルコニー・フラットで単純な形状
・2回目以降の防水工事
・コストを抑えたい
・フラットで単純な形状
・2回目以降の防水工事
・コストを抑えたい
ベランダ防水の劣化症状
<ベランダ防水の劣化症状>

ベランダやバルコニーは、雨風や紫外線にさらされやすく、防水層の劣化が進みやすい場所です。以下のような症状が見られたら、防水工事を検討しましょう。

ひび割れ

ひび割れ
<ひび割れ>

防水層の表面に細かいひび割れが発生している場合、そこから雨水が浸入する可能性があります。放置すると、内部の構造体を腐食させる原因となるため、早めの補修が必要です。

接続部の亀裂

接続部の亀裂
<接続部の亀裂>

ベランダやバルコニーの壁面との接続部分や、異なる素材同士の接合部に亀裂が入ると、雨水が浸入しやすくなります。シーリング材の劣化や、下地の動きが原因となることが多いです。

膨れ

膨れ
<膨れ>

防水層が部分的に膨らんでいる場合の原因は、下地に含まれた水が熱により水蒸気化し、内側から防水層を膨らませることです。膨れた部分を放置すると、防水層が破れてしまうこともあります。

剥がれ

剥がれ
<剥がれ>

防水層が剥がれてしまっている場合、その部分の防水機能は失われています早急に防水工事を行う必要があります。

ドレンの劣化

ドレンの劣化
<ドレンの劣化>

排水口(ドレン)が詰まっていたり、破損している場合、雨水をスムーズに排水できず、水たまりの原因となります。また、ドレン周辺の防水層が劣化している場合も、雨漏りの原因となります。

水たまり

水溜まり
<水溜まり>

雨上がりにベランダやバルコニーに水たまりができる場合、防水層の勾配不良排水不良が考えられます。放置すると、常に湿った状態が続き、防水層の劣化を早める原因となります。

ベランダ・バルコニーの工法別の価格相場を以下の表にまとめました。

工法の種類単価耐用年数工期
ウレタン防水6,500~9,750円10〜15年2〜4日
FRP防水7,800~11,050円10~12年4〜10日
塩ビシート防水7,800~9,750円12~18年2〜5日
ゴムシート防水6,500~8,450円10~15年2〜5日

上記の単価とは別に、高圧洗浄や撤去する場合の産廃費足場代など、費用が追加されます。

既に雨漏りしている場合や、劣化症状、下地の状態により費用が変動するので、実際に見積もりを取ってみないと分からないものではあります。

ベランダ・バルコニー防水工事の建物タイプ別相場価格
<ベランダ・バルコニー防水工事の建物タイプ別相場価格>

※ベランダ15㎡辺り

ベランダ・バルコニーの工事費用は、一般木造住宅、ハウスメーカー物件、マンション・アパートで大きく差が出ます。

特に、ハウスメーカーのベランダ・バルコニーは、一般住宅と比較して防水工事費用が大幅に高くなります
ただし、ハウスメーカーの防水工事を、ハウスメーカーに依頼して行う場合と、ハウスメーカー以外の防水工事業者に依頼する場合で、以下のように大きく差が出ます。

ベランダ・バルコニーの工事費用の違い
<ベランダ・バルコニーの工事費用の違い>

防水工事見積もり.comでは、数多くのハウスメーカーのベランダ・バルコニーの工事を行っております。

防水工事見積もり.comの費用削減事例
<防水工事見積もり.comの費用削減事例>

上記以外にも数多くの削減事例がある為、ハウスメーカーの防水工事費用でお悩みなら、お気軽にご相談ください。

ベランダ・バルコニーの防水工事の工程を、工法別でご紹介します。工事の工期騒音においについても下記を参考にしてください。

防水工法工期騒音におい
ウレタン防水2〜4日なし★☆☆☆☆
FRP防水4〜10日なし★★★☆☆
塩ビシート防水2〜5日接着工法:なし
機械固定法:あり
★☆☆☆☆
ゴムシート防水2〜5日接着工法:なし
機械固定法:あり
★★☆☆☆

それでは1つずつ紹介していきます。

ウレタン防水工事の工程(工期:5~8日)

耐用年数工期日数費用雨漏り有効度
10年程度5日~8日22万円~23万円★☆☆☆☆

※ベランダ20㎡辺り 足場代は含みません。

ベランダ・バルコニーのウレタン防水工事工程を紹介します。

工程1:下地処理

工程1:下地処理
<工程1:下地処理>

下地を清掃し、その後、プライマーが付きやすくなるよう下地の補修・平滑化を行います。

工程2:下地にプライマーを塗る

工程2:プライマーを塗る
<工程2:プライマーを塗る>

下地と防水層を接着させるためのプライマーを塗ります。

工程3:ウレタン塗膜を塗る

工程3:ウレタン塗膜を塗る
<工程3:ウレタン塗膜を塗る>

ウレタン塗膜を2層、均一に塗ります。厚ミリが均一になっていないと防水層の膨れや破れの原因の一つになります。

工程4:トップコートで仕上げる

工程4:トップコートを塗る
<工程4:トップコートを塗る>

トップコート紫外線からウレタン塗膜を守ってくれます。標準のアクリルトップコートの他に、耐熱性のあるシリコン、最も長持ちするフッ素、遮熱性の高い遮熱トップコートがあります。

FRP防水工事の工程(工期:3~5日)

耐用年数工期日数費用雨漏り有効度
10~15年3~5日22万~25万円★★★☆☆

※ベランダ20㎡辺り 足場代は含みません。

ベランダ・バルコニーのFRP防水工事工程を紹介します。

工程1:下地処理

工程1:下地処理
<工程1:下地処理>

下地を清掃し、その後、プライマーが付きやすくなるよう下地の補修・平滑化を行います。

工程2:プライマー塗布

工程2:プライマー塗布
<工程2:プライマー塗布>

プライマーを均一に塗布して密着性を持たせます。

工程3:ライニング1層目

工程3:ライニング1層目
<工程3:ライニング1層目>
  • ガラスマット敷設
  • ポリエステル樹脂塗布
  • 樹脂含浸
  • 脱泡処理
  • 硬化

ガラスマットを敷き、ポリエステル樹脂を塗って脱泡し硬化させます。

工程4:ライニング2層目

工程4:ライニング2層目
<工程4:ライニング2層目>
  • ガラスマット敷設
  • ポリエステル樹脂塗布
  • 樹脂含浸
  • 脱泡処理
  • 硬化

2プライの時は、工程3と同様にガラスマットを敷き、ポリエステル樹脂を塗って脱泡し硬化させます。

工程5:中塗りしサンディング

工程5:中塗りしサンディング
<工程5:中塗りしサンディング>

中塗りし、トップコートを密着しやすくするためサンダーなどで研磨します。

工程6:トップコート塗布

工程6:トップコート塗布
<工程6:トップコート塗布>

トップコートを塗布します。

塩ビシート防水工事の工程(工期:3~5日)

耐用年数工期日数費用雨漏り有効度
12~18年3~5日23万~27万円★★★★☆

※ベランダ20㎡辺り 足場代は含みません。

ベランダ・バルコニーの塩ビシート防水工事工程を紹介します。

工程1:下地の清掃と補修

下地の清掃と補修
<下地の清掃と補修>

下地を清掃し、その後、プライマーが付きやすくなるよう下地の補修・平滑化を行います。

工程2:プライマー(下地接着剤)の塗布

プライマー(下地接着剤)の塗布
<プライマー(下地接着剤)の塗布>

下地と防水層を接着させるためのプライマーを塗ります。

工程3:接着剤の塗布

接着剤の塗布
<接着剤の塗布>

接着剤を塗布します。接着剤は均一にムラなく塗ります。

工程4:塩ビシートの貼り付け

塩ビシートの貼り付け
<塩ビシートの貼り付け>

塩ビシートを貼り付けます。

工程5:ローラーなどでシートを押さえ、空気を抜く

ローラーなどでシートを押さえ空気を抜く
<ローラーなどでシートを押さえ空気を抜く>

ローラーなどでしっかり押さえ、空気を抜きます。

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