防水工事は追加費用、追加請求などありますか?

防水工事は追加費用、追加請求について、防水工事見積もり.comの防水工事アドバイザー福島が回答します。

■福島 慎介
神奈川県出身 一般社団法人 防水工事推進協会 代表理事 防水アドバイザーとして12,000枚以上の見積りや防水工事を診断 お客様の立場・視点から分かりやすくお伝えします。
防水工事は追加費用、追加請求についての質問と回答
【 質 問 】
防水工事は追加費用、追加請求などありますか?
【 回 答 】
防水工事を依頼する際、「見積もりの金額通りに進むのか?」「追加費用が発生することはあるのか?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、場合によっては追加費用が発生することがあります。
この記事では、追加費用が発生する主なケースと、その対策について解説します。
追加費用が発生する主なケース

工事が始まってから、思いもよらない追加費用が発生して困ってしまうことのないように、まずは追加費用が発生するケースについての知識をつけておきましょう。
施工中に見つかった予期せぬ不具合
防水工事では、施工を開始して初めて分かる不具合が発見されることがあります。
<具体例>

- 視察時の目視では分からなかったが、敷材タイルを剥がしてみたら既存の防水層に雨水が入っていてかなり膨らんでいたため、既存防水層を撤去する必要がでてきた。
- また雨漏りの調査を進めると、別の箇所にも水の浸入経路が見つかった。
このような場合、追加の補修工事が必要となり、追加費用が発生する可能性があります。
1回の視察だけでは、防水層の状態が完全には分からないこともあります。
施工範囲の変更や追加依頼

工事を進めるうちに、当初の計画になかった箇所も補修が必要だと分かるケースがあります。
このような場合は、施工範囲の拡大に伴い追加費用が発生します。
<具体例>
- 「バルコニーの防水だけでなく、屋上防水も一緒に施工したい」と追加依頼。
- 「防水だけでなく、外壁のひび割れ補修もしてほしい」という要望。
- 施工中に「やはりグレードの高い防水材に変更したい」と仕様変更。
施工環境や天候による影響

防水工事は、天候や気温の影響を受けやすい工事です。
そのため、予期しない天候変化や施工環境の影響で工事が長引くと、追加費用が発生することもあります。
<具体例>
- 長雨で工期が延び、仮設足場のレンタル費用が追加になった。
- 施工中に強風や低温が続き、特殊な養生作業が必要になった。
- 近隣との距離が狭く、通常の施工方法では対応できず特殊な工法を追加した。
追加費用の発生を防ぐための対策
それでは、追加費用の発生を防ぐための対策について、契約前、契約後それぞれの確認ポイントを説明します。
契約前に追加項目がないか確認する
契約前に、依頼業者に見積もりに含まれていない箇所はないか、また追加料金が発生するかもしれない項目がないか確認して聞いておくことが重要です。
<チェックポイント>

- 「この見積もりには、どこまで含まれているのか」を確認する。
- 「もし追加費用が発生するとしたら、どんなケースか?」を聞く。
- 「追加費用が発生した場合、事前に相談してもらえるか」を確認する。
- 契約時に追加費用のルールを明確にする。
契約書に「追加費用の発生条件」や「発生時の対応」を明記してもらうことで、トラブルを防げます。
契約時に確認すべきポイント
- 追加工事が必要になった場合、必ず事前に説明・金額提示(見積もり)してもらう。
- 工事範囲の変更時には、施主の同意なしに進めないことを確認する。
まとめ
防水工事では、予期しない不具合の発見や施工範囲の変更、天候による影響などにより追加費用が発生することがあります。
ただし、事前調査や契約内容の確認をしっかり行うことで、不必要な追加費用を防ぐことは可能です。
安心して防水工事を進めるために、信頼できる業者を選び、見積もりや契約内容を十分に確認しましょう。
以下の記事では不正な見積もりの見抜き方を詳しく解説していますので、こちらもご覧ください。
ご自身だけで業者選びや見積もり・契約内容の判断をすることに不安がある時は、お気軽に防水アドバイザーの福島までご相談ください。