外壁塗装の塗料や業者の選び方ポイント

更新日:2024年7月8日 BY 福島 慎介

外壁は、建物を外的刺激から守っている大事なパーツです。
快適に家の中で過ごす事が出来るのは外壁のおかげですが、その分外壁は大変様々な負担を強いられております。

紫外線や酸性雨、砂じんなど、人間じゃ耐えられない負担を外壁は担ってくれています。

そんな優れもので頼りになる外壁は、定期的にメンテナンスをしてあげてイキイキさせてあげる事が理想です。

外壁塗装の塗料や業者選びのポイントについて防水アドバイザーの福島が解説します。

この記事の監修者
福島 慎介
福島 慎介

神奈川県出身 一般社団法人 防水工事推進協会 代表理事 防水アドバイザーとして12,000枚以上の見積りや防水工事を診断 お客様の立場・視点から分かりやすくお伝えします。

防災工事推進協会 代表理事 紹介ページへ



あまり目につかないかもしれませんが、外壁塗装は様々な影響に耐えている部位です。

その為、どんどん劣化してしまいます。

外壁塗装が劣化してしまうと、外壁素材を守る事が出来なくなり、建物を守る事が出来なくなってしまいます。

外壁の塗膜は、建物の寿命を大きく左右しております。
その為、適切な時期にメンテナンスを行わなければいけません。

1-1. 外壁塗装の劣化が建物に与える影響とは?

外壁塗装というのは、建物の中でとても重要なパーツです。
雨などの水分を、建物内部に浸透させないようにする大事な作用を担っています。

雨漏りといえば屋根から浸透する水分と思うかもしれませんが、

外壁からも雨漏りはします。

外壁塗装にヒビが入ったり表面がボロボロになったりしてしまうと、塗膜で防水性を発揮させる事が出来なくなってしまいます。

そこから建物内部に水分が簡単に浸透してしまい、構造材が劣化することで構造材に影響を与え、建物の寿命が乏しくなってしまいます。

外壁からの安易な水の浸透が、大変な状態に陥るのです。
外壁の防水性を高める為には、塗装で丈夫な塗膜を保つようにしましょう。

▼ポイント!
外壁塗装の劣化は、南側と北側に多く見受けられます。
南側は、紫外線が当たりやすいので、塗膜が劣化しやすくなります。
北側は、湿気が溜まりやすいので、塗膜にカビや藻が付いて劣化しやすくなってしまいます。
この2面の1階部分だけを点検するだけで劣化度合いは解るので、少しでも不具合を拝見したら、塗装業者に頼んで外壁塗装を行いましょう。
ご自分で見当が付かない場合は、業者に頼んでチェックしてもらうと良いでしょう。

きちんとした塗膜を保つ事で、綺麗な外観にする事が出来ます。
外壁は、外から見た時の家の顔ですので、外壁が綺麗じゃなければ、建物への評価が下がってしまいます。

1-2. 外壁塗装の劣化のサインを見逃さない

外壁劣化のサインは、以下の状態で判断します。

ヒビ

モルタル外壁には、よく見られる状態です。
モルタルは湿式工法ですので、乾燥する事で収縮し表面にヒビが発生してしまいます。
当たり前の流れではありますが、ヒビの度合いが進むと水分が建物内に浸食するので危険です。

 

カビ、藻、コケ

特に北側の外壁によく見られる現象です。
風通しが悪い部分に、出来てしまいます。
カビや藻、コケは水分を含んでいるので、長時間付着していると塗膜を劣化させてしまいます。
クラックと同じように、内部に水分が浸食してしまいます。

 

塗膜の剥離

ヒビ等から塗膜に水分が浸透してしまい、塗膜を膨れさせて剥離してしまいます。
外壁から建物に水分を浸食してしまうので、良くありません。

 

外壁の色あせ

紫外線等により塗膜が劣化し、退色変色していきます。
塗膜の効き目が悪くなるので、水分を浸食させてしまいます。

白い粉のようなものが発生している(チョーキング)
外壁を手でこすると、手に白い粉のような物が付くのがチョーキングです。
表面の塗膜が劣化している証拠であり、水分が建物内に浸食している状態ですので、早急に対応しなければなりません。

 

腐食

水分が浸透した事により腐食してしまい、塗膜の寿命を縮めてしまいます。

▼ポイント!
 

このような状態が1つでも見受けられたら、外壁塗装のリフォームを行わなくてはなりません。
見過ごしていると建物内に浸食していくので、良くありません。
建物の寿命を長くする為にメンテナンスを行って、長く建物を使うようにしましょう。

1-3. 外壁塗装のメンテナンスは建物の価値に繋がる!

外壁の塗膜を維持する事は、建物の長持ちへと繋げる事が出来ます。
具体的に、どのような事に役立つのかを、まとめてみました。

外壁を守る

紫外線や太陽光、ほこり等から建物を守っているのは、外壁です。
その外壁を守っているのが、塗膜です。
塗膜が頑丈だと、外壁を頑丈にさせる事が出来ます。

雨漏りを防ぐ

外壁を守っているという事は、外壁からの雨水の浸入を防いでいる事になります。
雨漏りは屋根からというイメージが強いかもしれませんが、外壁より起きている事の方が多いです。

アリの被害を防ぐ

古い建物によくある、アリ被害。
雨等の水分の浸入を防ぐ事ができるので、アリの被害を受ける事が無くなります。

3倍家を長持ちさせる

常に外壁の塗膜をしっかりさせる事で、建物を雨や湿気等から守る事が出来ます。
外壁に水が浸入している建物と比べると、3倍も長持ちさせる事が出来ます。
建物は50年時代と言われていますが、塗膜を丈夫にするだけで70年、100年と建物をもたせる事ができます。

建物にかかるメンテナンス費用が安価になる

塗膜を常に丈夫な状態にする事で、外壁や建物自体にメンテナンスの費用をかける事が無くなります。

外壁塗装のメンテナンスなんて必要はない、と思われる方も多いようです。
メンテナンスには高い工事費もかかりますので、容易な事ではありません。
しかし、ご自分の建物をより長く使う為には、必要なタイミングです。
4~5年に1度は外壁の点検をし、塗膜に不具合が無いかを細かくチェックするようにしましょう。

▼ポイント!

使用する塗料や建物の向き等によっては、10年以内に塗膜が劣化してしまう事もあります。
建物に影響を与えてしまってからでは遅いので、定期的な点検をご自分でも行うようにしましょう。

どうしても自信が無い場合は、業者に依頼して点検をお願いすると良いでしょう。

1-4. 外壁塗装の際に気にしてほしい意外なポイント

外壁塗装の際に気になるのは、建物以外の部分に余計な影響を与えてしまう恐れではないでしょうか。

確かに、外壁塗装は施工部分の近くに影響を与えてしまう事が多々あり、盲点になりやすい部分が多くあります。
状態によっては、重篤な影響となってしまう事があります。
どのような部位に注意すればよいのか、まとめてみました。

植木や盆栽など

水や塗料を付着させてしまう事がありますので、移動できるものであれば移動しておくようにしましょう。
移動できない植木や盆栽でしたら、ビニールシートなどで覆い影響を与えないようにしましょう。

塀やフェンスなど

塀やフェンスは移動できませんので、シートなどを掛けて養生をして外壁塗装工事を行います。

車は、外壁塗装の影響がない部分に移動する事が1番です。どうしても移動できない場合は、塗装屋さんが車にかぶせるシートをかぶせてくれます。そのシートにより塗装が車に取り付く事が無くなるのですが、シートをかぶせる際などの摩擦による車への傷などが心配な場合は、必ず移動するようにしましょう。

ご近所の家

余程じゃない限り、ご近所の家にまで塗料などが飛ぶ事は有り得ないと言えます。
ただし、かなり近距離の場合は、お隣さんに一言ご挨拶とご相談をし、シートを掛けるなどの処置を行うようにしましょう。

ご近所の家の件でよく揉める事があるのが、勝手にシートを掛けてしまう事です。シートを掛ければ良いのではなく、一言お断りをして納得して頂いた上での養生がポイントとなります。勝手に行わないように注意し、外壁塗装が影響するお宅には特に慎重になるようにしましょう。

通りかかる車など

通りかかる車や歩行車の塗料の影響を与えない為には、足場にシート養生を行うようにしましょう。白いシート状の物を足場の道路側に結束し、塗料が飛んで行き付着させるのを防ぎます。足場にシート張りを行う事で建物の中は暗くなってしまいますが、車や歩行者に影響を与えない為には我慢するようにしましょう。

▼ポイント!

外壁塗装を行う建物ばかりを確認するのではなく、周りやご近所にいかにご迷惑を掛けずに外壁塗装工事を行っていくかを考えて行うようにしましょう。


住宅地での外壁塗装工事は意外と目立ってしまいますので、いかに問題なく快適に行っていくかが大きなカギとなります。


特にDIYで行う場合は、これらの全てに対応して万全な状態で外壁塗装工事を行わなくてはいけません。少しでも不安がある場合は、DIYでの外壁塗装工事はオススメ出来ません。


専門業者に行ってもらう方が、完璧に問題なく行う事が出来ます。

外壁をメンテナンスしなければならないのは理解できたと思います。
しかし、何年おきが理想なのかイマイチ解らない方も多いのではないでしょうか。
メンテナンスの頻度について、詳しく解説していきます。

2-1. 外壁は家を守っているパーツだからこまめにメンテナンス!

理想的な外壁塗装の頻度は、塗料の種類にもよりますが、10年毎です。
ちょっとオーバーじゃない?と思うかもしれませんが、この頻度が1番の理想的頻度です。

10年ごとに外壁を塗り替える事により、建物の耐用年数を伸ばす事が出来ますので、寿命が延びます。


資産価値も高める事が出来る

ので、30年以上経った頃にその差が理解できるようになります。

また、

家の美観も常に維持する事が出来る

ので、建物に清潔感が出て常に綺麗に見せる事が出来ます。

2-2. 外壁塗装のメンテナンスを怠るとどうなるの?

でも、10年毎なんてお金もかかるし無理、なんていう方、外壁の塗り替えを怠ったらどうなるのかを想像してみましょう。

建物を長持ちさせるために、外壁塗装のメンテナンスを行う事は大切であると説明してきました。

いざ外壁塗装をする、となった際、塗料の種類を選ばなければいけません。
外壁塗装の塗料には多くの種類がありますので、それぞれ詳しく解説していきます。

 

雨漏りを引き起こす

塗膜が劣化すると、水の浸入を起こしてしまうので、雨漏り状態にしてしまいます。
構造体にまで浸透すると、構造材がもろくなり、結果的に建物の寿命を一気に落としてしまいます。

 

耐震性が乏しくなる

耐震性も乏しくなるので、大地震が多い現代には耐えられない建物となってしまいます。
大金を費やして作った家も、壊れてしまう日も近いでしょう。

外壁塗装をメンテナンスしないだけで、このような重大な状態にしてしまいます。

しかし、

10年ごとに外壁塗装のメンテナンスをする事で、3倍長持ち

させる事が出来ます。

手も欠けられない程どうしようもなくなってから大金をかけてリフォームするのではなく、このように早く手を打つ事で安価なメンテナンス費用にする事も可能となります。

実際外壁をこまめにチェックしている家主さんは、少ないでしょう。
その為にも、10年ごとのメンテナンスを義務付けると、定期的にメンテナンスを受けて建物を補強する事が出来ます。
外壁塗装で建物を丈夫に出来るのであれば、お安い事ですよ。

これらの時期が近い、また過ぎているお宅は、目視で外壁の点検を行って、早めに塗装のメンテナンスを検討するようにしましょう。

3-1. 外壁塗装の塗料の価格とオススメ!

外壁塗装に使う塗料の種類は、たくさんあります。
金額も、ピンキリです。
そんな中、外壁塗装のオススメしたい塗料をピックアップしました。

塗料 耐久年数 相場 おススメ度
アクリル系塗料 5年 1,000円~1,500円/㎡ ×
ウレタン系塗料 7年 1,800円~2,500円/㎡ ×
シリコン系塗料 13年 2,500円~3,500円/㎡
フッ素系塗料 18年 3,500円~4,500円/㎡
遮熱塗料 18年 5,000円~5,500円/㎡
光触媒塗料 20年 5,000円~5,500円/㎡

シリコン系塗料

塗料の中で、1番オススメ出来る塗料です。
アクリルは安価ですが、塗膜の劣化が激しいです。

その他の塗料は、ちょっと高価なので手が出ない…。
そんな方が選定するのが、シリコン系塗料です。
費用対効果が高い塗料なので、現在外壁塗料の中では1番の主流塗料であり、とてもオススメです。

耐久年数は13年程ですので、外壁塗料の中では中間位の耐久年数です。

フッ素系塗料

シリコン系塗料よりも耐久性が高く、あまりメンテナンスにお金を掛けたくないお宅にオススメです。

1回毎の塗装代金はシリコン系よりお高いですが、耐久年数が18年もありますので、長期的な目で考えると、シリコン塗料とあまり変わらない金額になります。
1度に支払う費用はシリコン系より20万程高くなってしまいますが、5年耐久性が伸びるので、オススメです。

遮熱塗料

太陽熱を弾いて、建物内部の温度を下げる事が出来る、理想的な塗料です。
省エネ効果があるので、注目されている塗料です。
また、環境に優しい塗料なので、エコにも繋げる事が出来ます。

暑い地域や寒い地域に、とてもオススメの塗料です。

耐久年数は18年程度ですので、光フッ素塗料と変わりません。
シリコン系より20万以上高くなりますが、省エネ性能を高めたい場合にとてもオススメです。

光触媒塗料

太陽光を浴びる事で外壁の汚れを浮かせて、雨で洗い流す事が出来る画期的な塗料です。
外壁に汚れが付きにくく、長い期間綺麗な外壁を保つ事が出来ます。
遮熱効果もありますので、省エネ効果を発揮してくれます。

耐久年数は20年程あり、シリコン系塗料と比べて30万程高くなってしまいますが、外壁の清潔さや省エネ効果を考慮すると、1番オススメ出来る塗料です。

しかし、費用が高くなってしまうのが難点です。
更に、認定業者じゃ無ければ扱う事が出来ない塗料ですので、そのような業者を探して施工してもらわなければなりません。

3-2. 外壁塗装は水性と油性どっちがいいの?

塗装はシリコンやアクリル等の種類の他に、水性塗料と油性塗料という成分の違いに分けられます。
どちらも外壁塗装には使う事が出来る塗料ですが、内容的にはどちらが適しているのでしょうか。

油性塗料

外壁という環境を考えると、油性塗料の方が強固で耐久性が高いと言えます。
その為、昔は殆ど油性塗料で外壁を塗装する事が大半でした。
しかし、油性塗料は溶剤ですので、独特の塗装の要素がたっぷり含まれております。

ホルムアルデヒド含有量は、F☆☆☆☆ですので問題はありません。
しかし、F☆☆☆☆であっても、アレルギー持ちの方や喘息持ちの方には、油性塗料は反応してしまう事もあります。
本来は、

あまりオススメしたくない塗料

です。

更に、独特の塗料の香りを発し、シンナー系が強いのでシンナーの臭いを充満させてしまいます。
外壁塗装なのでシンナー臭がこもる事はありませんが、外部ですのでご近所との兼ね合いもあります。

そこも考慮し、外壁塗装には油性塗料は使わない事をオススメします。
近所で塗装の臭いが気になる方がいらっしゃいましたら、揉め事の原因となってしまいます。

残念ながら、油性塗料は一昔前の塗料と言えるでしょう。
塗料の種類に厳しい官公庁の塗装工事では、油性塗料は一切使う事がございません。
鉄部に対しても、水性の塗料を採用しております。
それだけ避けられている、塗料です。

水性塗料

油性塗料に比べると、多少耐久性に乏しい塗料というイメージが水性塗料にあります。
しかし、ここ数年の水性塗料は改良されてきており、油性塗料に引けを取らない高い耐久性を発揮してくれます。
水性塗料でも十分に耐久性を高める事が出来るので、

外壁塗装には水性塗料を使うように

しましょう。

水性塗料も、塗料ですので臭いはします。
しかし、シンナーは使われていませんので、塗装独特の臭いを発しても何の問題もありません。
もちろん、シンナー中毒になる事もあり得ませんので、具合悪くなる事もありません。

有り得ないのに、塗料の臭いで具合が悪くなった等という方が居ますが、水性塗料の性質上そんな事は絶対ありません。気にし過ぎて、具合が悪くなっているだけです。

外部で塗装工事を行う場合は、ご近所に工事のご説明をしましょう。
あらかじめこのような材料でこの期間で工事を行うと説明すれば、揉め事も起きなくなります。
多少塗料の香りがしても、水性で害が無いと事前に解っていれば安心します。

▼ポイント!

外壁塗装のリフォームを行う場合は、事前にこのような塗料を使いたいとご相談してみると良いでしょう。
殆どの業者が油性塗料は選択しませんが、事前にご相談しておく事で適した塗料を選択して見積もりを作成してくれます。
水性塗料でも油性塗料でも殆ど単価は変わりませんので、安心して頼んでみましょう。

カタログを事前に頂いて、どのような塗料なのかチェックしてみるのも良いでしょう。
その時は、F☆☆☆☆なのかもチェックしましょう。

不安を持って外壁塗装をしてもらうのではなく、
このように事前に工事に対して疑問を払拭させる事はとても大事です。
本来、業者の方でそうするべきなのですが、なかなか出来ていないのが現状です。

塗装の臭いや成分は、気になる方にはとても気になる難題です。
全てを払拭して、心地良い外壁塗装工事を行いましょう。

3-3. よくある外壁塗装の色選びの失敗を無くそう!

外壁塗装の色を決める際には、小さな日本塗装工業の色見本帳で選ぶのが一般的です。

しかし、小さい色見本帳の中で選んだカラーを実際に外壁全面に塗ってみると、
想像以上に明るすぎる、地味、イメージが全く違う等、後悔する事もよくあります。

3-4. 外壁の色選びで失敗しないポイント

外壁塗装のカラーを選ぶ際に失敗しないポイントを、下記にまとめてみました。

自分が気になった外観の写真を参考にしよう

街で見かけて気になった外観は、写真にして参考にしましょう。
また、雑誌等で気になった建物があれば、それも業者に見せて参考にしましょう。
塗装屋さんがそれらの色合いになるカラーを選定してくれ、自分の理想にピッタリの外壁の色合いを作る事が出来ます。

周りの家ではなく自然と調和させた外壁カラーにする

どうしても、外壁のカラーを選定する場合、周りの家の色あいとの調和を考えてしまう方が大半です。

しかし、周りに草木などの緑がある場合は、そのカラーとの調和の方が重要となってきます。
それらの色合いも考慮し、塗装業者さんと一緒にカラーを選定してみましょう。

色合いの調整を踏まえて選定しよう

小さな見本帳での色選定だと、いざ広いスペースに塗装を塗るとカラーが変わって見えます。

少し色が付いた程度のカラーが希望の場合は、

少し濃い目のカラーを選択

しましょう。
広く塗ると、見本帳で良いと思った少し色が付いたカラーに見えます。

また、濃い目のカラーを選択したい場合は、広く塗ると重みを感じてしまう事があります。
少しランクを落とした色合いにすると、外壁全体に塗った際に違和感なく馴染みます。

サッシや玄関ドア等のカラーの調和も考慮する

外壁ばかりを見ていると、サッシや玄関ドア等の外壁に出てくるアイテムとの調和が取れなくなる事があります。
これらのパーツも同じ流れで考え、どれかが

浮かないよう適した色合いを選定

するようにしましょう。

あらかじめ外壁のカラーのイメージを沸かせて、それに合わせたサッシや玄関ドアのカラーにしておくと良いでしょう。

経年劣化した時の事を想像しよう

塗ったばかりの時は気になりませんが、5年10年とたつ事で外壁に汚れが付着します。
白や黒は特に汚れが目立つので、汚れが気になるのであれば、それらのカラーは選ばないようにしましょう。

また、原色に近いカラーを選ぶと、色あせが起こりやすく目立ちます。
寂しく抜けたような色合いになってしまうので、

出来れば原色は選ばない

ようにしましょう。

カラーシュミレーターで確認しよう

業者によっては、カラーシュミレーターなるソフトで、写真やパースのように建物のカラーを確認する事が出来るので、とても参考になります。
無料作成してくれますので、気軽に色々作ってもらい参考にしましょう。
細部までよく確認できるので、イメージがしやすく1番失敗しない方法です。

外壁のカラー選びは、簡単そうでかなり難しいです。
色のセンスは人それぞれですが、常識的なカラーという物がございますので、自信が無い場合は業者と相談して決めましょう。

外壁塗装を行う際に、どのようなポイントで業者を選ぼうと思いますか?

塗装工事は他の工種と違い、

特に腕の良さ悪さが如実に出てしまう工事

ですので、
慎重に選ばなくてはいけません。

4-1. 外壁塗装の業者はこのようなポイントで選定しよう

塗装工事を確実な物にする為の業者の選定方法は、以下をチェックしましょう。

塗装の専門知識に富んでいるか

塗装というのは、あらゆる材料を使ったり、あらゆる物に塗布したり、天候や温度への配慮など、様々な事を考慮して施工しなければいけない業種です。
どの材料にはどんな塗料が最適なのか、最低でもこの程度は理解出来ている業者じゃなければいけません。

いつもこの塗料を使っているから安心という根拠ではなく、きちんと数学の数式の様に

理屈に伴った理由で選定した塗料を使う

、という意見を持った塗装屋さんを選定しましょう。

1級塗装技能士が居る塗装屋なのか

建築現場に出る職人さんは、様々な職種による技能士という資格があります。
ある程度の経験年数になると取得するのが一般的で、経験年数により2級と1級があります。

1級塗装技能士を持っている職人さんは、一般的な塗装屋さんであれば数人いるものです。
1級技能士が居て、塗装の知識に富んでいる業者はとても理想的です。
塗装の色の調合が素晴らしい1級技能士さんが居る塗装屋さんは、なお良いでしょう。

公的な認可を国からもらっている塗装屋なのか

国から塗装業の認可を貰っている塗装屋さんというのは、ごく一般的な塗装屋さんで当たり前な事です。

しかし、リフォーム専門に行っている塗装屋さんの場合は、認可を貰っていなく1人で塗装業を行っている場合もあります。
塗装業の認可を貰っていなくても腕がいいかもしれませんが、腕が良いという保証は実際に塗装をしてもらわなくては全く見当が付きません。


塗装業の認可を貰っている、一般的な塗装屋さん

を選択する事を強くオススメします。
一か八かのような塗装屋さんは、選んではいけません。

官公庁工事の塗装工事も行っている塗装屋なのか

官公庁の塗装工事を請け負っている塗装屋さんは、塗料の内容にとても詳しい塗装屋さんが多いです。
材料にした塗料や、ホルムアルデヒド含有量(F☆☆☆☆)、環境に優しく適切な塗料を選定してくれます。

また、官公庁工事に慣れている塗装屋さんは、ローラーや刷毛の動かし方がとても綺麗です。
刷毛ムラが無く、綺麗な理想的な塗膜を作る事が出来ますので、とてもオススメです。

塗装屋さんの元請のリフォーム業者が官公庁工事を請けている業者ですと、塗装屋も官公庁工事を行っている可能性が高くなります。

下請けに出さない塗装屋なのか

リフォームをまとめて行う場合は、リフォーム業者の下請けで塗装屋さんが来る事になります。

本来、当たり前の組織の流れなのですが、その塗装屋さんが更に下請けの塗装屋さんに仕事を丸投げしてしまう場合があります。
リフォーム業者が発注する塗装屋さんは、職人さんに技能士を持っている方が多く、様々な材料や建物での塗装経験が豊富なので、安心してお任せできます。

しかし、塗装屋さんの下請けになってしまう、リフォーム業者から見ると2次下請けになってしまうような塗装屋さんは、技能士を持っている職人さんはおらず、ただ塗るだけという職人さんの場合があります。

塗装作業にはコツや大事な部分というのがあるので、それらに手が抜けてしまうと、年数が経つ事で塗膜が劣化しやすくなってしまいます。


塗装屋さんの下請けの塗装屋さんが塗装

するようなパターンは、絶対に避けましょう。

カラーシュミレーション(色見本)を作ってくれるか

外壁の色を色見本帳で決めた場合、より確実に色を確認する為に、コンパネ等の板材に大きめの色見本を作ってくれる業者があります。

大抵は5cm程度の色見本から決定するので、いざ塗ると最初のイメージと違ったなんて事がよくあります。

少しでもその差を無くす為に、

30cm~50cm程度の大きな色見本帳を作ってくれる業者さん

は、お客さんの事をしっかり考えている業者さんなので、とても信頼できます。

このような色見本帳を作る事に躊躇する業者さん、または色見本帳作成にお金を請求する業者さんは、残念ながらオススメ出来ません。

▼ポイント!

最低でも、これらに該当している塗装屋さんなのかは、とても重要です。


塗装は、安易に業者を選んでしまうと、塗膜の精度が乏しくなり、せっかくお金を掛けたのにしっくりこない場合があります。
信頼できる塗装屋さんに依頼し、自分の理想となる外壁塗装を作りましょう。

外壁塗装の見積りを依頼する場合、気になるのが全体の金額ではないでしょうか。

しかし、本当に重要なのはそこではありません。
細かい部分に、注目していきましょう。

5-1. 外壁塗装の見積書のチェックの仕方

外壁塗装の見積りの際にチェックしてほしい部分は、以下が挙げられます。

・建坪で外壁面積を出す業者はオススメ出来ない


窓の大きさや外壁の形状など、同じ建坪でも外壁面積は異なります。


なのに、建坪に係数をかけて外壁面積が出せるという業者は、
訪問業者によくある手口です。

訪問業者は、訪問した際にお客様が話に乗ってきたら、即座に電卓をたたきます。
数字を出す為に、

建坪に係数をかけて全体の工事金額を算定します。


しかし、この建坪計算方法は、正確な数値に近づける事は出来るかもしれませんが、


正確な数字には全くなりません。


外壁工事の見積りをする際は、建築図面を貸してほしいという流れが、正確な行い方です。


図面が無い場合のみ、実測で調べて計算をします。


建坪に係数をかける業者とは、絶対に契約しないようにしましょう。

・外壁面積は、自分でも算出しよう
素人さんでも、図面さえあれば外壁面積は計算できます。
設計図に記載されている平面図や立面図の殆どが、1/100です。
その為、一般的な定規で計測して数字を出す事が可能です。


ご自分で算出した数字を目安にし、業者が出してくる面積と
どれだけ誤差があるのかを、チェックしてみましょう。


あまりにも差があって面積が多すぎる業者は、話になりません。

・なんでも一式で記載する見積書はNG
訪問業者等、技術に乏しい業者によくある、何でも一式見積書。


通常、見積書の中で一式とうたうのは、小さな工事かつ単価で出しにくい場合のみです。


ある程度まとまった工事の見積書の中身が、
何でも一式で記載するなんてあり得ません。

脚立足場や後片付け清掃等が一式計算されているのであれば理解できますが、
塗装工事の一式、外部足場の一式等はあり得ません。


塗装工事や足場工事は、あらかじめ㎡数を計算して単価を掛けて
数量を出し

、それをただ見積書に記載すればいいだけなので、簡単です。
その簡単を文字として合わせられない業者は、
計算が出来ない業者という証拠です。
このような見積りを出してくる業者は、信用出来ません。

・塗装材料が見積書に詳しく記載されているか
塗装材料はどんな物を使うのか、とても重要です。


一般的な業者は、塗料の種類名位は見積書に記載するのですが、
訪問業者は全く塗料名を記載しない場合があります。

それでは、どのような種類の塗料で見積もったのかが不明解なので、
比較の見当が付きません。


きちんと包み隠さず文字として記載する業者は、
塗装に詳しくお任せ出来る業者さんです。

・塗装工程の記載があるか
外壁塗装工事は、リフォームの場合は既存塗膜の処理等から始まり、
シーラー(又はフィラー)、
塗装工程(一般的には2階だが、3回の場合もあり)
という流れになります。


これを1つにまとめて記載している見積書は、塗装の流れが不明解なので良くありません。

・きちんと会社押印がしてある見積書
当たり前の事なのですが、稀に

見積書に会社印が捺印しておらず、
後からトラブルになるケース

がございます。

外壁塗装は、使う材料や工事の流れなど細かい部分があります。


それらが合算されて1つの塗装工事なのに、なぜか何でも細かく書きたがらない業者さんは、
塗装工事をお任せするにあたって信用できないと言えます。

こんな信用が出来ない業者に、外壁塗装をお任せしてはいけません。

特に塗装は、

使う材料の選定や塗装の仕方により仕上がりが大きく変わります。


塗膜を長持ちさせる為に、

きちんとした業者に適切な外壁塗装を行ってもらいましょう。

5-2. 外壁塗装の際には現場施工をチェックしよう

いざ塗装工事が始まったら、
素人には解らない、と業者任せにする方が非常に多い傾向があります。


施主であるご自分が率先して工事の中身をチェックし、
適切に行われているかどうかを確認してみましょう。

塗装工事の現場内に素人がウロウロすると職人さんに煙たがられますが、
ご自分が大金を払って行ってもらっている工事ですので、
邪魔にならないように現場にいることは、問題ありません。

しかし、邪魔になるような動きをするようでしたら、
出入り禁止になってしまいますので、気を付けましょう。

5-3. 外壁塗装工事の際にチェックするポイント

外壁塗装工事の際にチェックしてほしいのは、以下の工程です。

・既存のヒビの補修


既存外壁にヒビが入っている場合

は、
ある程度綺麗にカッター切りした上でモルタル等で補修をし、
塗装工事に移らなくてはなりません。

ヒビはヘアークラック程度であれば問題ありませんが、
それがどんどん大きく深くなってしまうと、構造体に影響を与えてしまいます。


きちんと処置をしたうえで塗装工程に移っているかを、チェックしましょう。

・目荒らしをかけているか
元々表面が荒い素材の場合は不要ですが、平坦な外壁の場合は
サンドペーパー等を用いて目荒らしを行います。


新しい塗膜との密着を高める事が出来るので、非常に重要な工程となります。

・適切な養生を行っているか


サッシ廻りやフード廻り、軒天廻り等、塗らない部分は
適切な養生を行う事が鉄則です。


ローラーや刷毛を丁寧に使っても、細かい飛沫が飛んでしまうので、
養生する事が一般的です。

・塗装の塗り回数は適切か
通常、シーラー(若しくはフィラー)を下地として塗布し、
塗装工程を2回若しくは3回行います。


下地を塗っていない、塗装工程を1つ飛ばしている等、
無い事でもありませんので、きちんとチェックしましょう。

・適正な塗装間隔を空けているか
塗装は湿式工法ですので、


塗った塗装の上に塗る塗装間の工程内間隔というのが決まっております。


前工程の塗膜が乾燥不十分なのに塗り重ねると、
気泡などのトラブルが発生してしまいます。


塗装の工程内間隔というのは、その塗料のメーカーHPにうたっております。


何の根拠もなく大丈夫だと


工程内間隔を守れない業者は、良い仕事をしません。

 

塗装工事というのは、塗料の積み重ねにより完成します。
職人さんの配慮や腕により、仕上がりが決まります。
きちんとした工程により、きちんとした施工方法を行えば、
綺麗な塗膜の仕上がりになります。


現場塗装の際に細かくチェックし、
納得いかない部分があれば、気にせず業者に問い合わせるようにしましょう。


疑問があって納得できない塗装工事は、絶対してはいけません。


外壁塗装の必要性やメンテナンスの間隔、塗料や業者の選び方ポイント

など、
外壁塗装の基礎知識についてまとめました。
いかがだったでしょうか?

外壁塗装は軽度の劣化状態でメンテナンスを行わなければ、
建物に余計な負担を与えてしまう事があります。


適切な時期に外壁塗装のプロによる適切なメンテナンスを行い、
大切な建物を長持ちさせましょう。

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カテゴリー :外壁塗装  タグ:メンテナンス 塗料